昨今では、高校や専門学校、大学などの授業で扱われることが増えてきました。
大手の書店では、ソーシャルデザイン関連の本を集めた専用コーナーができるほど、一部では人気を博しています。
しかし、関連本がたくさん出れば出るほど、「どの本を読めばいいのか」と悩むもの。
そこで、真っ先にオススメしたいのが、『よのなかを変える技術 14歳からのソーシャルデザイン入門』(1300円+税/河出書房新社)です。
すでにAmazonで一度に50冊ほどをまとめ買いされるケースもあり、授業用の教材として活用される先生も増えているようです。
この本を勧めたいのは、他のソーシャルデザイン関連本にはない3つの利点があるからです。
①買うだけで、被災地の子ども支援の寄付になる
東北の被災地の子どもの教育支援をする「ハタチ基金」に、この本の印税の10%(=定価の1%相当)が寄付されるため、購入すること自体がソーシャルデザインを実践したことになる。
また、寄付された事実が著者のブログで発表されているため、寄付に対する信用(リテラシー)について生徒と一緒に考えるチャンスにもなります。
②購入者は全員、著者に無料で相談できる
ソーシャルデザインに関して1時間1万円で相談に応じている著者への相談が、この本を購入した方に限り、1時間無料で相談できます(※2015年12月31日までに期間限定サービス)。
その詳細は本の中に書かれていますが、ソーシャルデザインを教える際に演習の内容や論文のテーマ設定に悩める先生はもちろん、社会的課題を解決するソーシャルデザインを始めたい学生などからの相談も歓迎です。
③ソーシャルデザインについて一番わかりやすく学べる
「14歳からのソーシャルデザイン入門」というサブタイトルの通り、中学生が読んでもわかるように話し言葉で書かれているため、社会的課題を「自分事」としてとらえながら読み進められます。
そこまでわかりやすくソーシャルデザインについて書かれた本は、他にありません。
何かに切実に困っている人にしか持ち得ない価値(=当事者固有の価値)や、課題解決の活動をマスコミから取材されるためのノウハウにも触れ、ソーシャルデザインを実践する際にも大いに役立ちます。
以下、『よのなかを変える技術 14歳からのソーシャルデザイン入門』(河出書房新社)の目次です。
序章 ~よのなかを変える「ソーシャルデザイン」って何?
第1章 きみのまわりを見わたしてみよう
◆まずは身のまわりから見てみよう
◆きみを困らせる「よのなかの仕組み」は何?
◆必ず誰かが困ってる
◆困ってる人との付き合いを深めてみる
【コラム】●シェアサイクルの仕事でホームレスをなくすホームドア
第2章 よのなかはどうなっているか
◆困ってる人のまわりはどうなっているか
◆「仕組み」にある課題を発見しよう
◆当事者固有の価値を発見しよう 〜「仕組み」が変わりはじめる時
◆7つのSTEP 〜新しい「よのなかの仕組み」へ
【コラム】●地元を元気にするために起業する高校生たち
第3章 仲間をみつけよう
◆「よのなかの仕組み」を文章にし、人に伝えよう
◆同じ志をもつ個人・団体を探そう 〜共感者はいろんな場所にいる
◆きみの話を多くの人にわかりやすく伝えるために
◆人を集める 〜キックオフ・ミーティングを開催する
【コラム】●カフェを営み、県内の高校生をつなげる10代
第4章 「よのなか」を変えるには
◆困ってる当事者が満足できる活動を作ろう
◆問題解決までのロードマップを作ろう
◆リーダーとして「マネジメント」を学ぼう
◆スタッフそれぞれの強みを発見し、役割を分担しよう
◆出来ない理由をあげつらうより、出来る方法を探し出そう
◆正しさ以上にわくわくできる活動で多くの人を巻き込もう
【コラム】●小学生でもゲームで化学の楽しさを伝えられる
第5章 新しい「よのなか」を続けるために
◆活動の成果を定期的に外へ広く伝えよう
◆解決できる仕組みは他のまちへ広げ、後輩へ定着させよう
◆続けるための仕組みを作り出そう
◆活動の初期から経費を賄える収入を作ろう
◆イベントを開催し、活動への共感者を増やそう
◆注目を集めよう 〜新聞やテレビから取材される技術
【コラム】●9歳の小学生でも、多額の寄付を集められる
第6章 新しい「よのなか」を作った人たち
◆動き出した全国の10代たち
◆若者にしかできないアクション
◆世界中で増え続ける社会起業家 ~ソーシャルビジネスって?
関連ブックリスト/購読者向けサービス特典
あとがき 〜困ってる当事者とのつきあいから社会を変えよう
著者紹介
なお、「事例が一番たくさん載っていて、一番安い本がいい」という場合は、『ソーシャルデザイン50の方法』(780円+税/中公新書ラクレ)がオススメです。
同書も、買うだけでハタチ基金に寄付したことになります。
ソーシャルデザインについてほとんど知らないという方は、下記の動画をごらんください。
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