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すべてを手にしても、すべてを知り尽くしたつもりでも、目の前のたった1人さえ十分に理解できるわけではない。
そんなメッセージを伝えるのに、鳥を引用するあたりが、ジョン・レノンの試作の特徴の一つですね。
「そして君の鳥は歌える」というタイトルのある「鳥」は、ジョン自身のようにも読み取れます。
それは、ビートルズで世界を制覇した彼自身の自信の現れのようにも受け取れるのです。
「僕の歌を聞かないで何を知っているというんだい?」と言いたげなあたりが、ジョンならではの皮肉なのでしょう。
そして君の鳥は歌える
(作詞・ジョン・レノン/訳詩・今一生)
ほしいもの全部手に入れたきみの
鳥が鳴く
でも僕は 手に入らない
世界の七不思議も観た割に
鳥も若い
でも僕は 目に映らない
きみの宝物はもう
重荷になってきたんだ
こっちを向いてごらん
僕が いるよ…
鳥が傷ついたら
悲しむのかい?
その時に気づくよ
そばに いると…
音という音を聞いたきみの
鳥は踊る
僕の声 聞こえない