もっとも、そこにはエネルギー問題が大きくかかわるので、個人レベルでは関心を持ちにくいかもしれない。
そこで、個人でも暮らしの中で実感しやすい小さな電力消費(節電・非電化)や小さな発電について、このブログでも以下の記事で触れてきた。
■サッカーや自慰でも社会貢献できるという発想法
■電気代0円の「ソーラー女子」 藤井智佳子さん
今回紹介するのは、「環境発電」と呼ばれるエネルギー・ハーベスティングだ。
これは、身の回りにあるエネルギーを有効利用すること。
振動・熱・電磁波・音・光は、すでに僕らの身の回りに存在している。
しかし、そのエネルギーは放置されており、人間のエネルギーとしては使われてこなかった。
エネルギー量(発電量)としては、数ミリワットほどの微量にすぎないからだ。
それでも、発電力の大きい既存の仕組みのままでは、CO2排出量が増えることすらあり、なかなかCO2削減につながらない困難がある。
そこで、小さな発電力の仕組みを上手に生活に取り入れれば、わざわざ大きい発電力による電力を消費しなくても済む。
それは事実上、大きな電力消費を個人レベルで最小化するのに寄与できる。
その「小さな発電」の仕組みの一つが、振動力発電だ。
これは、日本では音力発電という会社が実用化し、商品化している。
音力発電については、拙著『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)を読んでみてほしい。
あるいは、同社・社長の速水浩平さん自身によるレクチャ-動画を見てほしい。
この音力発電は、すでにあるエネルギーを利用した面白いグッズを開発している。
同社のサイトから、いくつか紹介しよう。
●人が笑う「小ささ」には、社会的価値がある
同社の登録商標である「発電床®」は、人が歩行したり、車が走行したりする際に発生する振動のエネルギーを電気エネルギーに変換する発電機だ。
振動のエネルギーを効率良く回収し、発電効率を向上させる技術は音力発電の独自開発によって実現可能となったオリジナル。
この床型の発電ユニットでは、一歩踏むだけで、以下の仕事をさせることができる。
①100 ~ 200 個の高輝度LED を瞬間的に発光させる
②無線(比較的データ量の少ないもの)を瞬間的に送信する
③(単一電子音等の)簡単な音を瞬間的に発生させる
カラオケBOXやビル内の飲食店などの火災では、廊下や階段に煙が充満すると、周囲は見えなくなり、どちらに逃げればよいのかもわからなくなる。
非常時は、足元の避難誘導灯が唯一の手掛かりだ。
電源が焼失したり、蓄電時間が終われば、誘導は機能しない。
そこで、歩くだけで点灯する『発電床®』による避難誘導灯のフットライトを設置すれば、防災の観点からとても有効だ。
この誘導灯型の発電床は、すでにコクヨファニチャーなどが導入している。
ほかにも、人が歩行する振動エネルギーを拾って発電・発光する「発電靴」は、夜間のランニングやウォーキング時に視認性を高められるなど、面白い開発が続々と進行中だ。
興味のある方は、音力発電の社長・速水浩平さんが書いた『振動力発電のすべて』’(日本実業出版社)を読んでみてほしい。
僕が音力発電が好きなポイントは、速水さんが子どもの頃に「電気から音を鳴らせるなら、音(=振動)から電気を作れるのでは」と発想したところだ。
それを言うと、みんなから笑われた。
大学に入って同じことを言ったら、「振動からとれる発電量は小さくて商売にならない」とまた笑われた。
しかし、速水さんはその小ささが活きるところが社会にたくさんあることを発見し、2006年に音力発電を立ち上げ、もう10年になる。
小さい力には、小さい力ならではの活躍の場所がある。
小さくないと発揮できない社会貢献の分野があるのだ。
僕が音力発電が好きなポイントは、速水さんが子どもの頃に「電気から音を鳴らせるなら、音(=振動)から電気を作れるのでは」と発想したところだ。
それを言うと、みんなから笑われた。
大学に入って同じことを言ったら、「振動からとれる発電量は小さくて商売にならない」とまた笑われた。
しかし、速水さんはその小ささが活きるところが社会にたくさんあることを発見し、2006年に音力発電を立ち上げ、もう10年になる。
小さい力には、小さい力ならではの活躍の場所がある。
小さくないと発揮できない社会貢献の分野があるのだ。
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