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■仕事のない人は、イベントを開催してみては?

 僕の本やブログでよく紹介している「元ひきこもりの元・高校生社長」の小幡和輝くんは、高校生の頃からほりえもんなど「和歌山に来たことがない有名人」を地元・和歌山に招いては、講演会を主催していた。
 この講演会の企画・運営は、ちゃんと仕事になる。
 原価計算をすれば、無理なく黒字になるとわかるのだ。

 そこで、僕の地元の千葉県市原市を舞台に講演会を企画・運営することをシミュレーションしてみよう。
 市原市には、どこの町にもあるように、市民会館がある。
 公式サイトの施設利用案内を見ると、小ホールは491席もある。
 全日(午前9時から午後10時まで)を借りると、利用料は以下のとおり。

★平日:2万7000円(基本料金)+1万3500円(市外料金割増)+入場料別のレンタル料
★土日:3万2400円(基本料金)+1万6200円(市外料金割増)+入場料別のレンタル料

 そこで、ほりえもんクラスの有名人を招いて講演会を主催すると想定してみる。
 小幡和輝くんが和歌山で設定したように、チケット(入場料)を3000円に設定すると、400人を動員しただけで120万円の粗利になる。
 市原市民会館は、3000円以上のチケット代になる場合、レンタル料が土日で4万8600円(全日)。
 つまり、利用料金の総額は、9万7200円。
 それに加え、当日精算用の入場チケット付きチラシ500枚の印刷費がラクスルで6100円。
 施設の利用料と印刷費の総額は、10万3300円(※これは暫定経費)。

 もっとも、市民会館は午前・午後・夜と3つの時間帯でも借りられるので、特定の時間帯だけを借りるなら、全日料金より何分の1も安くなる。

 チケットは手売りしてもいいが、ネット上で予約してもらうのもいい。
 Peatixというサービスを利用すると、4.9%の手数料とチケット枚数ごとに99円という価格で売る労力を軽減してくれる。
 いずれにせよ、3000円のチケットで400人を動員すれば、120万円の粗利。
 300人の動員なら90万円、200人なら60万円。
 最悪、500人近く入る会場の半数以下の動員になってしまっても、粗利60万円から暫定経費の10万円を引いても、手元に50万円も残る。
 この50万円の中から、招いた有名人への謝礼30万円(※交通費・宿泊費を含む)を支払っても、20万円の純利益が残る。
(※10万円以内の講演ギャラが相場なので、実際は40万円くらい手元に残りやすい)

 小幡くんは500人分を駅前で手売りし、売り切れた後に200名以上の追加予約が入ったそうだ。
 彼の場合の会場利用料がどうだっかはわからないが、黒字が出たことは容易に推測できる。
 300人でも動員できれば、粗利90万円-暫定経費10万円=80万円なので、講演者への謝礼を50万円に設定しても、30万円が残る。

 2ヶ月間好きでもない仕事で働いても手取り15万円の月収なら、同じ2ヶ月間を好きな有名人の講演会の動員(集客)のために動いたほうが、よっぽど納得の行く人生になるんじゃない?

 もっとも、50万円のような大きな謝礼を提示する必要は無い。
 有名人ほど金なんか有り余っており、お金の額面では動かない。
 驚くかもしれないが、「お金はいらないよ」と言い出す有名人すら珍しくない。

 むしろ、有名人は、「自分が行ったことがない田舎」に興味を持っていたり、「主催者が若者や無職者で本気で自分の話を聞きたがっている」という熱意の確かさに共感したり、「企画が面白いから」と感動するなど、「お金とは異なる価値」を求めて承諾するケースが圧倒的に多い。

 有名人は講演会で飯を食ってるわけではないから、たくさんの謝礼を出せば来てくれるというわけではないのだ。
 それを勘違いして、「高いギャラを出せないと来てくれない」なんて思ってるとしたら、その気遣いをべつのところに使う方がいい。

 あらかじめ参加者から講演者に対する質問をメールで拾っておいて当日質問すれば、講演者はその土地の市民が何を求めているかを知ることができ、「収穫があった」と思うだろう。
 あるいは、講演会にはなかなか足を運ばない高校生や大学生などの若者を動員すれば、より若い世代の意見を聞くチャンスを持てたことに喜んでくれるかもしれない。

 自分の憧れの人がほりえもんほどの有名人じゃなくて、動員に不安なら、地元の企業をいくつか回り、イベント開催費を10万円単位でスポンサードしてもらう手もある。
 チラシに広告を載せて、広告出稿料金としてお金をいただく手もある。
 イベントは、有名人を招けばこそ、黒字を出しやすいのだ。


●イベントを1回やっただけで開かれてゆく人生もある

 いずれにせよ、有名人を招く講演会なんて、元ひきこもりの高校生でもたった1人で主催できるのだ。
 有名人が地元に来るなら、ブログで日時や場所、問い合わせメールアドレスなどを発表し、その記事をFacebookやtwitterなどで拡散すれば、1~2ヶ月間の動員の労力で数百人程度の入場者を見込むことは難しいことじゃない。

 あとは、地元のテレビ局やラジオ局、新聞社などに連絡し、「事前に取材して番組・紙面に取り上げてほしい」とお願いすれば、田舎のメディアほど「本当にうちの町にこんな有名人が来るのか!」と熱心に取り上げてくれるはずだ。
 しかも、若者や無職者などがそういうイベントの運営に動けば、それだけでメディアとしては取材しやすくなる。
 そういう新しい動き自体が地域活性に必要だと、報道関係者はわかっているからだ。

 どうしても広報・宣伝が不安なら、仲間を誘ってみんなで収益を分け合えばいい。
 きみが本気で動き出したなら、その本気さに憧れてきみと一緒に動きたくなる人間が続々と寄ってくるよ。
 どうしても1人で動員を増やしたいなら、3人1組で当日来てくれた入場者には全員が割引されたり、4人1組なら1人だけは無料になるなどの特典を事前に発表しておくといい。

 不安はむしろ、「どれだけ自分が会いたい有名人なのか?」にあるかもしれない。
 そこで悩んでいても、現実は変わらない。
 今日と同じ退屈な明日がやってくるだけだ。
「やっぱり、あの人に会いたいな…」
 その熱意を持てる有名人に真摯な手紙を書いて所属事務所に送ったり、メールで丁寧な自己紹介をして「地元にあなたを招きたい」という気持ちの伝わる文章を書いて、先方の都合を確かめることに情熱を注いでみればいい。

 同じ時代を生きているのに、遠くから憧れるばかりで、相手や自分が死んでしまうなんて、バカバカしい。
 会いたい有名人には、ためらわず手紙を書いてみる。
 そして、相手の都合の良い日時の候補を教えてもらったら、それに見合う場所をすぐに地元で探して予約し、有名人に場所を決めたことを報告し、「よろしくお願いします」と言えばいい。

 そこまでやってしまえば、あとはブログ記事で詳細を発表し、入場料金を設定してメールで予約を受け付けて、当日、予約者の名前を確認し、お金を払って入場してもらえばいいだけだ。
 不安なら、家族や友人に協力してもらいながら、1~2ヶ月広報活動に奮闘すれば、あこがれの有名人と会えて、市民みんなでその話を楽しめて、きみのサイフには数十万円が入る。
 これが、仕事ってもんなんだよ!
 自分が素直に面白いと思ったことを実現し、みんなに幸せを提供するってことさ。
 
 仕事って、難しいものじゃないんだ。
 イヤなことをガマンすることじゃないんだ。
 ワクワクしながらやるもんなんだよ。
 ワクワクするものがあるからこそ、それに伴う面倒を背負い込もうって思える。
 それが仕事なんだよ。

 こうして1回でも講演会イベントを成功させたら、やり方がいっぺんでわかってしまう。
 だから、小幡くんは仕事が面白くなって次々にイベントを開催したし、会社も作った。
 無職やひきこもりなら、多くの人にはない「時間」という資産が山ほどある。
 いじめや不登校、コミュ障の知り合いがいるなら、このブログ記事を教えてあげてほしい。
 そして、下記の動画を、たった15分間だから見てほしい。



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