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■九州の地震で被災した人たちを救おう お役だち情報


 熊本を中心とした九州の大地震で被災した方々、救援・復旧にがんばっている方々に対して、遠方からでも無理なくできることを、まとめておきたい。
 まず、支援物資は、交通規制によって一部困難な状況が続いている。
 ただし、役所から役所への公的なルートによる輸送は優先されているようだ。
 災害時に役所の入口に市民が出演できる生中継webカメラを設置すれば、その動画をネットで見た人が必要な物資・人員などを直接、役所へ届けられる。
 しかし、どこの自治体にもまだその仕組みがない。
 民間で市民自身が役所の近くに地元市民のニーズをすぐに伝えられるwebカメラを設置してほしい。
 他にも、市民・企業がweb上でできる支援はさまざまに試みられている。

 トヨタは、地震の影響を受けた地域における「通れた道マップ」(G-BOOK搭載車両から収集したプローブ情報による通行実績)を参考情報として公開した。データは直近約24時間の通行実績情報を1時間毎に更新されている。


 「大学中退の起業家」を名乗るブロガーの方は、【ニーズ別】熊本地震情報まとめ【避難/物資/支援】という記事をアップしている。
 こうした情報も、現地から遠い市民にとっては便利だろう。
  被災者向けにも、twitterや災害伝言ダイヤルなどで上手に救援・生存確認を得る具体的な方法が示されている。



 上記はどれもRT(リツィート)で拡散できるお役だち情報だが、ニュースにも地元市民にとってすぐに役立つ情報が入ってきている。
 これも、ネット上で拡散するといいだろう。

★ライフライン・病院・入浴などの現地情報(4月16日現在・熊本市民向け)
無料公衆Wi-Fi(九州地方)の稼働状況
★Airbnbが4月20日の期間内にチェックインした被災者の方に全サービス料を免除


●マイノリティ視点での被災者支援のあり方も忘れないで!

 大地震や大水害などの自然災害では、避難所でもマイノリティ(社会的少数者)が生きにくさを倍増させることがある。

 マイノリティとは、LGBT、障がい者、外国人、ホームレス、ひきこもり、病人などはもちろん、子どもや赤ちゃんも、被災者として認知されにくい存在だ。
 防災教育では、高齢者や女性、身体障がい者などを視野に入れてきたが、子どもを含むさまざまなマイノリティはまだ「想定外」にされている。
 それゆえ、避難そのものが難しかったり、救援を自力で求めることも難しいことがある。
 参考までに、マイノリティの一つ聴覚障害の当事者が災害時に困ることをわかりやすく伝える動画を見てほしい。




 3・11(東日本大震災)の時も、子ども視点での防災マニュアルが無かったために、子どもたちは大変に動揺したし、右往左往せざるを得なかった。
 そこで、被災地の10代たちが『子どもたちの3・11』(学事出版)という本を書いた。
 子どもたちは避難所の場所もわからなかったし、家のトイレが壊れた時にどうすればいいかもわからない子もいた。
 多くの大人が「子ども視点での防災」を考える際の資料として読んでみてほしい。

 また、在日外国人の場合、避難所に食糧が届いても、「宗教上、食べられないものが入っているかもしれない」という不安から、手をつけられない。
 外国人でなくても、アレルギーをもっているために食べられるものが限られている人も少なくない。
 そこで、食糧を提供・支援する側が食品ピクトをつけて送るだけで、安心して口にできる人が増える。
 食品ピクトは、食材をアイコンで示すことで、食べられるものとそうでないものを人目で理解させる。

 上記の食品ピクトは、『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)でも紹介した社会起業家=NPO法人インターナショクナルが制作しているものだ。
 外国人は日本語がわからないが、絵を見れば、食品に含まれているものがわかる。
 逆に、含まれていないものであれば、ピクトの上から「☓」を書き加えれば、一目瞭然だ。

 被災地には、動物もいる。
 熊本なら、あなたの地元の役所へ動物用災害物資を届け、「熊本県動物管理センターに送ってほしい」とお願いするといい。


熊本県動物管理センター(災害支援)
〒 861-8031 熊本県熊本市東区戸島町2591
096-380-3310

 他にもさまざまなマイノリティへの配慮がほしいが、現地で被災した市民にその余裕が無いのも理解できる。
 せめて、現地へ救援物資を送る人、現地へボランティアに出向く人には、ほんの少しでいいからマイノリティへの配慮を考えて行動してみてほしい。

【関連ブログ記事】
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