最近は、地域の子どもにごはんを提供する「こども食堂」や、中卒者や高校中退者に高卒認定試験のための勉強を教える「無料塾」など、お金を出せない所得層に無料で飲食や教育などを提供する取り組みが増えてきた。
もっとも、そういうボランティア活動には、活動拠点となる事務所の家賃や、飲食費、専従スタッフの人件費や通信費(電話代やインターネット・プロバイダー料)など経済的な負担がかかるため、継続することが難しい。
こうした非営利の活動では、寄付金を募ったり、自治体や大企業から助成金をもらったり、クラウドファンディングを試みるなど、活動資金を調達するのが、常に課題になっている。
もっとも、個人からの寄付では多くの額面を集められないし、助成金は年1回しかプレゼンのチャンスがないし、クラウドファンディングはたとえ成功しても継続的な収入にはなりにくい。
そうした課題を一度に解決する方法として、僕は「学術書チャリティ」を主催している。
「学術書チャリティ」には、以下の3点の特徴がある。
① 現金ではなく、不要な学術書を寄付してもらうので、個人・法人が寄付しやすい
② 一度「寄付先」の団体に認められると、自力で常時、学術書の寄付を呼びかけられる
③ マニュアルが提供されるので、計画的に寄付金収入を増やしていける
学術書チャリティは、不要になった学術書を集め、このサイトを通じて古書店に送るだけで、学術書を寄付した人が支持するNPOに買取査定額の90%が振り込まれるという仕組み。
送料は無料で、寄付者の負担はゼロ。
いらなくなった学術書を段ボール箱に詰めて、指定の宅配業者に連絡すればOK。
この簡単な仕組みで、1団体あたり毎月平均で20万円程度が調達できた実績がある。
マニュアル通りに導入すれば、専従スタッフ1名の人件費ぐらいは調達できるのだ。
これは企業からの助成金の額面よりはるかに大きい。
この仕組みを活用するには、『学術書チャリティ』のサイトから申し込める。
『学術書チャリティ』のメリットは、他にもある。
★法人格を有してなくても、活動実績があれば、申込可能
★学術書を大量に集められる大学・短大などと連携すれば、ボランティア学生も調達できる
★各種ソフトウェア・電子辞書・CD・ビデオ・DVD・ゲームなども寄付対象
申込可能な団体は、以下のとおり。
活動団体をご存知なら、教えてあげてほしい。
☆すでに非営利の社会貢献活動の実績がある
☆活動の最新状況を報告するブログがある(※Facebookページは不可)
☆収支報告や寄付された事実を毎年1回以上、公開できる
●あなたの不要品が、貧しく孤独な人に居場所を与える
この『学術書チャリティ』には、大学生・大学の教職員・大卒者の協力が必要だ。
一番若い世代でも、大学に進学できる人は2人に1人。
不要な学術書を寄付できる人は限られている。
卒業・引っ越し・転勤・異動・同窓会の際は、不要な学術書を集めて寄付してほしい。
以下のような不要品は、あなたの家に眠っていないだろうか?
★学術書
医学・法律・経済・政治・歴史・芸術・スポーツ・理工・コンピュータなどの専門書・洋書など★CD・ビデオ・DVD音楽CDやブルーレイ、VHSもOK
定価が数千円する文学・日記・翻訳書など
医療・看護・福祉・建築・ビジネス・語学・工学など
★その他
放射線・原発問題に関する書籍、ソフトウェア・電子辞書
こうした不要品は、たとえば福島県白河市の『KAKECOMI(カケコミ)に寄付されると、人間関係や家族関係、貧困や病などといった傷つきによって生きづらさを感じ、孤立した人に「安全な居場所」「相談によるサポート」「人の手できちんと作られたあたたかな食事」の3つの支援を提供できる。
「家にいたくない」
「学校にいたくない」
「仕事に行くのがつらい」
そんな深刻な事情を抱える人たちが、3つの支援を受けられるようになるのだ。
せめて、「学生と大卒者は、社会貢献サークルを作ろう」のページをSNSで拡散してほしい。
【関連ブログ記事】
共感していただけましたら、下にある小さな「ツィート」や「いいね!」をポチッと…