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■毒親カフェ、各地で続々開催 ~やっちまおう!

 今年(2018年)に入ってから、全国各地で子ども虐待を考えるムーブメントが起こりつつあることは、以前の記事に書いた。

 どこでも、親から虐待された当事者たちが小さな集まりをネット上でしつこいぐらいに呼びかけ、少人数で気楽に話せるチャンスを作り出している。
 しかも、これはどんどん発展していて、良い伝染が各地に広がっている。


 そのムーブメントをリードしているのは、児童相談所ヘ寄せられる虐待相談の件数が全国1位の大阪だ。
 これに続けとばかりに、以下のようなお茶会への参加がtwitterで呼びかけられている。



 こういうお茶会は、高校生だってカンタンに開催できるし、参加できる。
 「ええっ!」と驚く人もいるだろうが、驚く人はお茶会を誤解しているのだ。
 僕はよく新宿でオフ会をやっているけど、これも喫茶店でコーヒーを飲みながら適当に話してるだけだ。

 最初に自己紹介ぐらいは手短にしてもらうけど、しゃべりたくない人は自分のハンドル名だけを言って黙り込んでしまうこともある。
 でも、そういう人が親から虐待された人には珍しくないことを参加者たちはみんなわかっているので、誰も無理やり口を開かせたりはしない。

 「話し上手の人だけが参加するのでは?」と誤解してる人もいるけど、話し上手なんて人はまずいない。
 しゃべりたかったら話し、黙っていたければ他の人の話を静かに聞いていればいい。
 いつ帰ってもいいし、お金がなければ1杯だけのお茶でねばってもいい。
 それが、毒親を話題にしたお茶会なのだ。

 こういうユルい感じのお茶会でも、最初は緊張するかもしれないが、終わる頃には想定外に楽しくなっていることに気づくはずだ。
 自分と同じ(あるいは似たような)経験の持ち主がそこにいて、聞けば聞くほどうなづいたり、質問したくなったり、仲間のように感じられ、心が穏やかになってゆく。
 そこで、相談し合える仲間を作りたい人向けに、開催までの段取りを書いてみたい。


●お茶会では、手紙本を目印にすると、顔バレも避けられる

 お茶会の開催は、以下のように進めよう。

① お茶会に名前をつける
 前述のように、大阪では「笑茶会」(わちゃかい)、札幌では「虐待サバイバーお茶会」、岡山では「毒親茶話会岡山」という具合に、それぞれ名前をつけている。
 これは、twitterで「#親への手紙」「#毒親フェス」などとセットで宣伝するためのハッシュタグにする言葉になる。
 たとえば「#毒親茶会」などのオリジナルのハッシュタグにすれば、そのハッシュタグに興味をもった人が、日時・場所などの情報を得やすくなるし、twitterに3万8000人のフォロワーがいる僕(今一生)もRTしやすくなる。
 開催を希望しても一人では不安な場合は、「誰か私の地元◯◯で一緒にACのお茶会をやりませんか?」とつぶやいておくと、興味を持ってくれた人から「やりたいです!」と連絡が来ることもある。
 一人では心細い人は、ぜひ試してほしい。

② 日時と場所を決める
 できれば土日の午後など、休日に合わせると集めやすい。
 お茶会の時間は、2~3時間もあれば十分だろう。
 そこで、主催者自身が参加者の数を限定してもいい。
 たとえば、「先着5人限定」と決めれば、6人で話すことになり、6人ならヒマそうな喫茶店やファミレスにいきなり入ることも見込める。
 もちろん、満席が不安ならお目当てのカフェを探し、予約電話を入れておくといい。
 田舎にいるために、偏見や差別のまなざしを受けそうな時は、カラオケルームや公民館の会議室など、お茶会の声が外にもれない場所にすると、被虐待の経験者が安心して参加しやすいかもしれない。

③ ブログで集まりの趣旨を書く
 地元で親から虐待された人どうしで集まるチャンスがないエリアは多い。
 そこで、「親から虐待されて生きづらい人と話してみたい」という趣旨と、自分自身の親に対する気持ちを書いておくといい。
 生きづらいことを自分だけで抱えるのではなく、気兼ねなく話し、聞き合える場所がほしいという趣旨が明確に書かれていれば、そうした集まりに安心して参加できる人も増やせるだろう。
 gmailユーザは、bloggerというブログ作成サービスを利用すると、ブログを始めやすい。

④ 連絡先は、ハンドル名+メールアドレス
 お茶会のブログ記事を書いたら、記事の最後に問い合わせ先&参加予約受付用として、自分の名前とメールアドレスを公表しておこう。
 本名でなくてもいいし、そのためにハンドル名をこしらえてもいい。
 メールアドレスは、スマホで送受信できるアカウントがいいだろうし、twitterのダイレクト・メッセージでもいい。
 同様のことは、Facebookページのイベント機能でもできるので、情報拡散のために試してみる価値はある。

⑤ ネット上で情報を拡散する
 ブログ記事を書き上げたら、前述のようにtwitterで情報拡散をしよう。
 ハッシュタグに「#親への手紙」「#毒親フェス」を足してくれれば、僕(今一生)が見つけやすいので、約3万8000人のフォロワー向けのRTしよう。
 twitterでお茶会の告知をする際は、『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』(Crete Media編/dZERO)の表紙画像を使ってもいいし、その方が親から虐待された当事者に目につきやすくなる。
 左の画像をダウンロードし、使ってみてほしい。
 画像がないツィートより、注目度が高まる。
 問い合わせや参加予約が届くまで、何度もしつこくツィートしよう。
 面倒な場合は、指定時間に毎日自動的に同じつぶやきをしてくれるbotを使ってもいいが、画像は貼れない。

⑥ 当日は手紙本を目印に
 主催者は、お茶会の開始時間より前に店に入っておいた方がいい。
 その際、自分の席のテーブルに『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』を置き、表紙を目印にしておくといい。
 あとから来る参加者もこの本を手に入店してくれるようにブログ記事で事前に伝えておけば、主催者の顔をネットでさらす必要もなくなる。
 みんなが集まったら、主催者から自己紹介をし、参加者各自の自己紹介を済ませたら、手紙本の感想をみんなに聞いたり、被虐待の経験を話したい人から話してもらうと、自然に「ある、ある」話に発展し、会話を盛り上げていけるので、話し上手でなくても、数時間があっという間に過ぎてしまう。
 きみも、きっとできるよ!

 お茶会の話題ふりのために、1月23日にアップされたYahoo!の記事を紹介しておこう。

虐待から生き延びたたち
――「人生を取り戻す」100人が寄せた手記
https://news.yahoo.co.jp/feature/869

 なお、この記事でも紹介された『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』は、Amazonの売れ筋ランキングで13位まで浮上した。
 みんなが同じ本を持って集まるだけでも、初対面でも親しくなりやすいと思うよ。




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