このブログ記事では、これから僕が出版したい本の企画を公開する。
忙しい僕にとって、僕以外に下記の新刊本を作れる人がいるなら、代わりに作ってほしいぐらいだからだ。
■新刊企画
『日本一醜い大人への手紙
~「子ども」というだけで傷つけられた私たち』(仮題)
企画・文/今一生(フリーライター・編集者)
【企画趣旨】
1997年、親に虐待された被害者から「親への手紙」を公募し、300通以上の応募から100点を選んで収録した『日本一醜い親への手紙』(メディアワークス ※現アスキー・メディアワークス)という本を出版すると、10万部のヒットになり、3部作となった。
その後、角川文庫版が発売、2010年にはアンソロジー版『日本一醜い親への手紙―厳選版100通』として復刻され、2017年には20年ぶりに新たに公募して出版された『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』(dZERO刊)が刊行。
この手紙本シリーズは、累計30万部を突破し、2017年版は増刷を今も重ねている。
しかし、児童虐待防止法における加害者想定が親であるために、親族以外の大人が加害者である現実が見過ごされてきた。
今日では、芸能界での性的虐待、スポーツ界での身体的虐待、政界での世襲虐待、教育業界での教育虐待、バイト先での経済的虐待、電車内での痴漢など、多方面で親以外の大人による虐待が指摘されるようになった。
特に、児童福祉の現場における被措置児童等虐待(※被虐待児を保護する児童相談所や養護施設の職員、里親などによるセカンドレイプ)は、年々増加し、深刻化している。
そこで、「親以外による虐待」の被害者から被害エピソードの投稿を呼びかけ、「加害者への手紙」というフォーマットで執筆・投稿してもらい、100人分を収録する。
日本では今日までずっと、子どもがさまざまな大人に虐待されてきた。だが、子どもというだけで尊厳と発言権を軽視され、大人に対して支配・隷属の関係を強いられてきたために、自分の被害を親にも親友にも言い出せないまま、トラウマによる精神病や希死念慮などに苦しむ人は少なくない。
2023年5月、ジャニー喜多川の性加害問題を受け、立憲民主党は、虐待の未然防止や早期発見に向けた児童虐待防止法の改正案を国会に提出した。
児童虐待防止法は虐待の主体を「保護者」に限定しているため、第三者からの性暴力などは虐待に該当しない。
改正案では、社会的な地位を利用して第三者が児童に行う性暴力などは発見者に通報を義務づける内容だった(見て見ぬふり防止法案)。だが、この法案を否決されてしまった。国会議員ですら、子どもが大人に傷つけられている現実を知らないままなのだ。
本書では、声を上げられなかった虐待被害の当事者が、自分の尊厳を汚し、さまざまな苦痛を一方的に与えた加害者の大人に対し、苦しい胸の内を吐き出す。
誰にも相談できなかった彼らの「生き抜いてきた勇気」を知ることは、子どもというだけで不当に傷つけられた被害者に共感と生きていける勇気を与え、多くの人に大きなショックと反省、加害者としての自覚を与えることになるだろう。
【企画内容】
●目次案
以下は、投稿募集前なので、想定される理不尽で不当な被害エピソード事例。
(採用100点のうち半分は10代までの執筆者を集める)
・児童相談所の職員から虐待されたが、相談する勇気も出せず、もみ消された
・里親に進学相談をしても、希望する進学先を選ばせてもらえなかった
・養護施設の職員に性虐待をされたのに、相談窓口を誰からも教えてもらえなかった
・通勤電車で何度も痴漢に遭ったが、どんな大人に相談しても改善されなかった
・芸能事務所に「権力のあるプロデューサと寝ろ」と迫られて仕事を得るしかなかった
・学校で教師に性的ないたずらを強要されたが、親にも相談できなかった
・部活動で根性主義の練習を強いられ、うつ病になった
・塾で休みなく勉強を強いられ、ノイローゼ状態になったが、休ませてもらえなかった
・自分と同じ時期にバイト先に入った大人の方が時給が高く、時給アップもなかった
・親と同じ職業に就けと親戚一同から強いられ、世襲から逃げられず、希死念慮に
・中学生で「ちびっこ」と名の付く将棋大会に参加させられ、教室でいじめの原因に
・親が知的障害なのに、教師や役所に相談しても親が通院せず、ヤングケアラーに
・虐待した親に対して民事訴訟をしたくても、誰も訴訟費用を負担してくれなかった
・自分を性的虐待した親を裁判にかけたのに、裁判官は親を無罪にし、精神疾患に
・いじめを解決してほしいと教師に訴えても、改善されず、希死念慮に悩んでいる
・虐待する親から避難して一人暮らしを始めたら、校長が授業に出るなと命じてきた
・親からの虐待を政治家に相談したが、虐待防止法案を議会に提出してくれない
・保護施設が満杯でトー横に避難してきても、警察は補導するだけで居場所がない
・里親に虐待されていると児相に伝えても保護されず、解決に動いてくれなかった
・トー横を排除する警察も親が許可しないと公的な居場所へ行けない民法を知らない
・こども家庭庁にメール相談したのに、回答結果の文章にひどく傷つけられた
・ジャニーズ事務所に被害者相談をしたのに、カウンセラーが信用できなかった
・学校からの帰り道に不審者に付きまとわれ続け、不登校でひきこもりになった
・立ちんぼと間違われ、ホテルで暴行され、妊娠したけど、中絶費は自分で負担した
・児童ポルノやAVに出演させられたが、親の許可もとらず、デジタルタトゥーになった
・宗教の親元から家出したら、大人にウリセンを紹介され、売春で食うしかなかった
・親が政治家だったので、民を苦しめる政策を作るたびに大人からいじめられた
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55分でサクッとわかる
子ども虐待の現状と、新しい防止策