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20 代夫婦にダマされた◎栃木・強盗少年たちの「無知」 #栃木 #高校生 #こども家庭庁


(このテキストの動画版は、コチラ

 5月14日、栃木県の上三川(かみのかわ)町の住宅で親子3人が襲われた事件で、60代の女性が胸などを20カ所以上も刺されて亡くなった。

 逮捕されたのは、16歳の4人の少年、そして少年たちに実行を指示したとされる20代の夫婦だ。


 週刊女性PRIMEの5月20日付の記事によると、全国紙の社会部の記者のコメントとして、こんな言葉が引用されている。

4人の高校生のうち一人が“闇バイト”に応募し、ほか3人を誘って犯行に及んだとされています。
 まだ想像力や判断力に乏しい未成年が“使い捨て”の実行役として利用されていることもあり、警察は“トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)”が関与しているとみて、捜査を続けています」

 これを読んで、僕は時代がかなり様変わりしていると感じた。

 まず、バイトを探そうとしても、40年以上も前の昔なら、つまり1980年代に高校生だったら「親のハンコがないとできないな」とあきらめることが普通だった。

 バイト先の会社が作った雇用契約書に親のハンコを押してからでないと、雇われて働くことができないことは、当時の高校生の間では半ば常識だった。それが、千葉県木更津市という田舎の高校生だった僕の実感だ。

 逆に言えば、雇い先の大人が親の了解を必要としないバイトは、そもそもバイトではなく、犯罪になりかねないヤバイ仕事のおそれが高い。

 木更津という町はヤクザが仕切っていた街なので、未成年の売春もあった。
 犯罪そのもので稼ぎたい大人が、わざわざ少女の親の了解をとろうとするわけがない。

 とくに望まぬ妊娠をしてしまい、親にバレずに中絶したい女子高生にとって、中絶手術の費用を賄うためには、売春するしか他に選択肢がなかった。
 犯罪であってもバレなきゃセーフだと思っていたんだろうが、それを裏返せば、犯罪=親にバレてはいけない行為だとわかっていたってことだ。

 だから、親の了解を取ろうとしないまま「稼げるぜ」と誘われれば、「あ、犯罪に手を染めろと言ってるんだな」と意味がわかった。

 もっとも、そのことを僕が理解できたのは、底辺の偏差値で有名なヤンキー私立の高校生しか入らない喫茶店に、入っていたからだ。

 僕は東大や早・慶・上智の大学を目指す進学校の県立高に通っていたが、中学生まではヤンキーやギャルの友達と仲良かったので、ヤンキーたちしかいないカフェに入って、進学校ではわからない社会の現実にふれていたのだ。

 県立の進学校と底辺私立校では、そもそも文化が違う。
 何を大事に考えるかという基準が、そもそも異なるのだ。

 3年間も通えば、知っていることや経験することも、かなり違ってくる。
 底辺私立校では当たり前に知っていることも、進学校では知らないし、その逆も成り立つ。

 だから、その両方の高校を往復しないと、進学校に通った人間は進学校の文化がよのなかの常識だと勘違いするし、その知識の範囲でしか人間を見なくなる。

 自分がたこつぼの中にいることがわからず、学力偏差値が低い人間を下に見るようになる。
 底辺私立校の高校生とだけつき合っていれば、学力偏差値が高い人間が、自分の上にいるように感じられて、いらない劣等感を植え付けられやすい。

 どちらにしても、自分の文化圏を飛び出そうとしない限り、自分の所属する学校の文化圏が「ふつう」であると思いがちだ。

 そうなると、インターネットが当たり前にある今日では、自分が知っている範囲の言葉、もしくは自分の関心事である専門用語の範囲でしかネット検索しないので、自分の所属する文化圏から遠い文化圏を生きている人を想像しにくい。

 それは、自分の知っている世界がすべてであり、自分こそが「ふつう」であるという誤解を深めていき、深い深いたこつぼの奥へ自分を押し込めてしまうことになりかねないのだ。

 そうなると、闇バイトがSNSで「ホワイト案件です」と犯罪予備軍を募集していても、「未成年の自分に親の了解も取らずに金稼ぎを誘ってくるなんて逮捕案件だな」と気づけないのだ。

 底辺私立校の生徒なら気づける生徒もいるかもしれないが、東大へ進学するような進学校の生徒だと、気づけないまま犯行に及び、逮捕されてから闇バイトだと気づくのかもしれない。

 逮捕された高校生らの中には、指示役の夫婦から「やらなければ家族や友人を殺す」と脅されたと供述している人もいるという。

 でも、底辺私立校の生徒で、犯罪や非行に慣れている生徒の場合、そういう古典的な脅しには、ひっかからないだろう。

 電話で連絡が取れる相手が自分を脅したなら、自分が犯行に及んだ場合、その夫婦は殺人教唆になり、実行犯と同じ罪と罰になってしまう。
 連絡手段が電話でつながっているため、すぐ逮捕され、成人だから少年法で守られる少年より重い罪になる。

 こんなバカな脅しをするような人間の言い分は、骨の髄までバカなのだが、未成年に法律を教えない親は、もっとバカだと言えるだろう。

 そもそも「60代の女性を襲わなかったらおまえの家族や友人を…」という言葉も、冷静に考えれば、ありえない。

 あなたの家族や友人の命をいつでもカンタンに奪える人間が、なんで60代の女性、おばあちゃんを襲うのに、少年を4人も雇うの? おかしいでしょうが。

 相手の言ってることが現実的でないことに気づかないのは、自分の頭で考えるという習慣がないからだ。

 受験では、採点して合否判定をする事情があるから、正解は一つにしている。
 しかし、現実には正解はいくらでもあるし、新たに作ることさえできる。

 そもそも、闇バイトにうっかり手を伸ばしそうになる少年たちの家庭は、低所得もしくは貧困の世帯かもしれない。

 しかし、未成年向けのアルバイトはそもそも時給が低いし、長時間の雇用が許されていない。
 そうなると、雇われるよりも、自分で自分の仕事を作った方が稼げるが、そういう起業の方法を普通科の高校では教えていない。

 普通科の高校は、雇われて働くか、自分で仕事を作るかの2つの働き方があることを教えない。
 普通科は、「ふつう」ではないのだ。

 農業科や商業科など普通科ではない高校生は、ビジネスを3年間で実践的に学んでいる。

 いま、フジテレビの月9ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』も盛り上がっているので、普通科しか知らない人は、見てみるといいだろう。


 もっとも、おそろしいことに、家族や友人が襲われるくらいなら、知らないおばあちゃんを襲うのは仕方ないと考える人は、決して少なくない。

 身内の人間と知らない相手では、命の重さに違いがあると考えるのは、戦争を正当化させる論理だ。

 僕は、学校教育に足りなかったものを痛感する。
 それは、立場が違う人間の痛みを思う授業だ。

 東大を目指す高校生も、闇バイトに関心を持ち高校生も、みんな大人の作った社会の仕組みの上で踊らされてはいないか?

 学校には、もっといろいろな人間と出会わせる授業があってもいいはずだ。

 不登校だった人、家出経験者、うつ病患者、ひきこもり経験者、東大卒の犯罪者などが先生となり、「ふつう」を疑わせる仕組みが必要ではないか?

 あなたが欲しい授業プログラムは、何だろう?



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