(このテキストの動画版は、コチラ)
僕も60代に入ると、若者を応援したくなる。
中高年が頑張ったところで、体力も頭脳も、厳しい現実と戦うのに、とても追いつけないからだ。
中高年の努力に期待するより、若者たちの挑戦を応援し、閉塞感に満ちた現代の突破口を発見したい。
そこで、年に何回かは、10代の起業家たちの実例を紹介したいのだ。
10代の若者が起業するのは、都市部よりも地方に多くて、それは全国区ともいえるのだが、東京にある新聞や雑誌、テレビやラジオではそうした全国区の変化の大きさに気づいていないらしい。
でも、時代はかなり変わりつつある。
最初に紹介したいのは、名古屋在住の13歳の起業家の話だ。
東海テレビが今年7月に報道した記事を読んでみよう。
飯尾さんは、子どもどうしが自分の関心と同じ同世代の子どもとつながれる仕組みを作ったのだ。
なお、飯尾さんの会社の公式サイトには、彼の履歴が紹介されている。
次に紹介したいのは、香川県でイベントの開催を手がける高校3年生の話だ。
KSB瀬戸内海放送が9月30日に報道した記事を読んでみよう。
記事でわかる通り、地方都市はさびれていくばかりで、つまらないからこそ、イベントで盛り上げる人材が必要になり、それに金を出す地元企業もいるってわけだ。
課題の多い場所にこそ、それを解決する仕事に金が回る。
これがビジネスの基本だから、地方ほど若い人材は重宝されるし、起業を応援する機運も高い。
課題があるのは、学校も例外ではない。
だから、生徒たちが学校の課題の解決に取り組もうと動き始めるのも珍しくない。
福井新聞が9月に報道した記事を読んでみよう。
不登校経験者たちがビジネス起業部に入って、ランチを食べてない生徒や地域に住んでいる人向けの学食をみんなで作ろうとするなんて、本当に素敵な取り組みだし、素晴らしい事業になると思う。
そして今回、最後に紹介したいのは、栃木県の高校生の話だ。
高校生ビジネスを応援している上田敏孝さんという方のブログの記事から読んでみよう。
まず、学生がやってみたいことをLineに投稿して、それに対して企業が逆オファーする。
そこでマッチングが成立したら、学生と企業が一緒にイベントをやったり、ビジネスをやったりできるサービスを作ったのだ。
久野さん自身の語った言葉をいくつか引用してみたい。
「公式LINEに登録して、自分のやりたいプロジェクトを送信すると内容が届きます。
一例を挙げますと、ある他校の高校生から『土や虫に触れる機会が小中学生に少ない現状をなんとかしたいけれど、一緒にやる大人がいない』という相談が届きました。
そこで私から、農村を活性化しようと日光市で活動されている大人(SNSマーケティングやNPOをされている会社)をマッチングしたんです。
2週間前に対面してプロジェクトを動かし始めて、今週木曜日に、実際に自分たちで野菜を育て、収穫した野菜をどう売るか・調理するかを小中学生に決めてもらうというイベントを、3人で回しています」
「当初は、高校生と一緒に何かプロジェクトをやりたいという大人の企業や、マーケティング調査としての意見がほしいという企業から単発の調査・マッチング費用をいただいて運営を回そうと思っていました。
でも、いざ栃木で始めてみると、高校生にそこまでお金をかけたいと思ってくれる大人たちが私の周囲には非常に少なくて……。
現状、経営が難しくて苦労しています。今はまさに、どう事業を回していくかの壁にぶつかっている成長期です」
「日光市が消滅可能性都市に選ばれたと知った時は、どうにかして人口を保って人を戻さなきゃって考えていました。
でも、福島やカンボジアなど色んな現場に行ったり、実際に活動して気づいたんです。
国全体の人口が減っている中で、日光市だけが若者を増やし続けるなんて構造上不可能ですし、そもそも『人口の数字を増やす、移住・Uターンを増やす』ことだけを追い求めるのって限界があるなって」
「では、地域が活性化するって本当はどういうことなんだろう?と考えたときに、たどり着いたのが『教育』でした。
どんな子供でも、地域の中に自分のやりたいことに挑戦できる場所があること。
そうした魅力的な環境が地域に保たれていれば、子供が育ち、家族が残り、人がつながる。人口の数字を奪い合うのではなくて、教育を通じて地域が存続していくことこそが、私にとっての地域活性化なんです」
「私の通う星の杜(ほしのもり)高校は探究学習が凄く促進されていて、校長先生が『探究をやっていくぞ!』という方針なんです。
でも一方で、文科省のカリキュラム上、全国で『総合的な探究の時間』が設けられている中で、どうしても学校ごとに決められたカリキュラムで終わってしまう。
生徒が心の中で『やってみたい』という強い内発的動機を持ったり、『こういう人に会いたい』と思っても、学校の中にいるだけでは外に繋がれないという現状があります。
だったら、そのやりたい想いを持つ子たちに伴走して、外部の人たちと繋いでプロジェクトを動かしていく、そういうつなぐ係として会社を回そうと思ったんです」
(※画像クリック→久野さんのinstagramの動画)
こうして10代の起業家たちを見ると、自分が何について困っているのかを自覚することが、解決の仕組みをイメージさせて、その解決にいくらかかるのかのコストを適切に見積もらせて、ビジネスに結びつける(=仕事に作る)ことにつながることがわかる。
何かに切実に困っている人ほど、どう解決できたらうれしいのかを知っているのだ。
ただし、多くの人は、自分が切実に困っていても、辛抱強くガマンを続けていたり、解決した姿を具体的にイメージしないまま、人生を浪費してしまっているかもしれない。
たとえば、「お金がない」と自分の収入の低さを嘆いても、毎月いくら足りないのかを具体的に何万円なのかを考えない。
しかし、所得を増やすには、生活コストを削るか、新たな収入手段を作る以外にない。
節約も限界にきてしまえば、新たな仕事を作るしかないわけだが、毎月いくらの収入を得れば満足なのかを見積もらないままでは、仕事を作り出す意欲もあいまいなまま、所得を増やせる日を先延ばしにしているだろう。
あなたがもし現時点で「お金が足りない」と考えているのに、新たな収入手段を作らないままだとしたら、それはなぜなんだろう?
新たな仕事を作り出すのをためらわせている理由を、僕のYouTubeチャンネルのチャット欄やコメント欄に書いて教えてほしい。

