いろんな事の不安とか
プレッシャーで心と、頭の
バランスが、悪くなりました。診療内科に行って今からFNS歌謡祭の生放送に向かいます😐
— 和田アキ子 (@wadasoul2015) 2015, 12月 2
超有名人がカジュアルにtwitterで心療内科や精神科に行っている事実や、自身の精神病について公表することは、精神病患者たちに対する差別を軽減するのに極めて良いことだろう。
一昔前なら、世間体を気にしたり、商売上の事情で隠したがる有名人は多かった。
でも、最近では公表する人も珍しくなくなった。
17歳という若い年齢でアイドルグループSechs Kiesのリードボーカルとしてデビューし、最高の全盛期を享受したカン・ソンフンは、グループ解散後、ソロ歌手として成功したものの、詐欺の疑いがあるとマスコミに報道され、真実を信じてくれない世の中のせいで心の扉を閉ざした。
人の視線が怖くて家の外に出ることもできず、精神科の治療も受けたという。
歌手のイ・ヒョリさんは、過去に盗作事件に巻き込まれ、精神検診まで受けていたことを告白した。
詐欺に遭った悔しさで毎日酒を飲んだ、と打ち明けた。
「大変だった当時、タレントの勧めを受けてわらにもすがる思いで検診を受けた。
放送局の社長や広告主など、私を自由に操れる人たちに対する反発心が大きかった。
私の反発心は厳しいお父さんの影響が大きいからだと話した。
芸能人は大衆の人気で左右されるから、大衆に対しても反発心が生まれて回避性人格障害が現れた。
先生が精神等級は最上位だと言ってくれた。
うつになって病院に行ってほめられて帰ってきた。
精神分析を通して自分自身を少し理解できるようになった。
自分自身と和解しながら、自尊感を回復した」
フィギュアスケート女子シングルの選手として活躍したプロスケーターの鈴木明子さんは、体重管理のため食事制限していたつもりが、だんだん食べられなくなり、食事が怖くなってしまった。
精神科で摂食障害の診断を受けた。
「当初は自分が病気だとは受け入れられませんでした。
コントロールできていないだけと思うようにしていたのです。
母が作った食事に手が付けられない。
親不孝だと悲しく思いました。
母からも『エネルギーのあるものを食べなさい』と言われ、脅迫のように感じていました。
体重が32キロにまで減りました。疲れやすく、脂肪がないのでいつも寒気を感じていました。
医師からは『30キロまで落ちたら入院しかない』。
食事を取るという普通の生活ができず、劣等感と自己嫌悪しかなかった私を母が受け入れてくれた。
これが回復のきっかけになりました。
私は一人娘で母から厳しく育てられた。
スケートの練習でも『歩くのが遅い』『準備が遅い』と叱られ、褒められたことがありませんでした。
母の理想の娘に近づきたいという思いが、プレッシャーになっていたのだと思います」
●心が疲れたら、病院より先にカウンセリングへ
心療内科や精神科のお世話になる事情は、人それぞれだ。
家族から追い詰められている場合もあれば、ファンを含めた世間からのまなざしがつらいこともあるだろう。
ファンから支持されないと飯が食えない人気商売となれば、世間体を気にしないわけにはいかない。
それがイヤで、何もかも捨てて逃げ出してしまう人もいる。
元歌手で、今は一般人として静かに暮らしている香田晋さんは、芸能人だった当時を振り返り、「心の中はズタズタ」だったと告白している。
彼も、精神科に通っていた。
人前ではいつも元気な笑顔を見せなければならない職場環境は、広告代理店が莫大な金を大企業からもらってテレビ番組を制作させる芸能界や人気のスポーツ界だけにあるわけじゃない。
どんな業界でも、外回りの営業マンは「笑顔で元気」でなければならないし、社風自体が「リア充」の仮面をつけなければならない勤務先なら、どこでも精神科や心療内科へ足を運ばざるを得ないリスクがある。
かといって、「再就職は難しい。今の勤務先を辞めることなどできない」と考える人は少なくないだろう。
だからこそ僕は、いつでも自分の仕事くらい自分で作れる起業教育をせめて子どもたちに提供できる教育環境を整える必要があると主張している。
自分の勤務先がブラック企業だったり、違法な仕事を社員に強いたり、組織ぐるみで社会悪をまきちらしている職場が、日本には珍しくない。
一生の時間の中で、労働時間の占める割合は大きい。
バカな職場環境に苦しめられ、ガマンを続けてるなら、いつでも逃げ出しても困らないスキル・知識・経験を、若いころから身に着けておくことが、精神を壊されるリスクを減らすために必要不可欠な保険なのだ。
もっとも、いざ精神を病んでしまったら、真っ先に精神科や心療内科に足を運ぶのではなく、カウンセリングを受けよう。
医療費よりカウンセリング代は高いが、その分だけ短期間に心を軽くしてくれるし、処方薬に依存してオーバードーズ(※処方量以上の過剰摂取)することもないし、福祉につなげて必要な行政サービスを受けて救われることも多い。
まだまだ根深い「精神科通院者に対する差別」を受けることもない。
最後に、大貫妙子さんの『くすりをたくさん』という歌を紹介しておこう。
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