★あなたは、日本の子どもの貧困を解決するために、寄付をしたことがありますか?
東北で3・11に被災した子どもたちを20歳まで面倒見るという「ハタチ基金」に自著の印税から寄付しましたよ。
千葉県君津市にある自立援助ホームにも同様に寄付しました。
このブログ記事(←クリック)を参照ください。
★ボランティアをしていますか?
すぐれた社会起業家を紹介するイベントに大勢を集めるという広報アクションを無償で東京や大阪など何度も個人で主催してきましたよ。
他にも、27都道府県の大学生に声をかけ、彼らの地元で「社会起業支援サミット」という同様のイベントを仕掛け、各会場に300人の市民を動員するノウハウを無償で提供しました。
他にもいろんなボランティアをしましたが、そうした活動を通じて、「お金にとって代わる価値」を提供すれば、大勢の人が気持ちよく動いてくれることを学びましたよ。
★勉強会やシンポジウムに来た事がありますか?
東京ウィメンズプラザで開催される貧困女性をテーマにした勉強会から、千葉県木更津の福祉関連のシンポジウムまで、さまざまなイベントに足を運びましたし、自分でも招かれて講師を務めることも多いです。
3月19日にも、都内でソーシャルデザイン/ソーシャルビジネスの講師をやりますよ。
★あなたは、日本の子どもの貧困の事を知っていますか?
祖父母の時代に僕の実父が貧困家庭で苦労して育ったことを聞いてますし、僕は貧困や精神病で自殺未遂を繰り返す若者取材が長かったので、彼らの一部に貧困家庭が少なからずあることも知っていますし、そうした当事者たちから「家を見に来てほしい」と言われて足を運んだことも少なからずあります。
僕の場合は、児童虐待や自殺、家出などの本を書いていることもあり、10代から相談メールをもらうことも多いんですね。
そうした貧困当事者の方から、「はじめまして」のメールをいただくことは、ありがたいことです。
当事者から期待されているということですから。
★もし、寄付をした事がないとしたら、その理由はなんだと思いますか?
寄付しない人は、寄付を求める団体の活動で何がどう変化するのか、ピンとこないからだと思います。
「10円でも100円でも出したい」と思えるのは、はっきりとした変化を期待できる時だけだろうと思いますし、そういう明らかな変化を活動実績で十分に伝えられていないのであれば、また変化に喜ぶ当事者の声がすぐ伝わる仕組みがなければ、寄付しないのも当然でしょう。
★寄付をするに値しない問題だからですか?
子どもの貧困が「寄付に値しない問題」なんて考える人は、圧倒的に少数派でしょう。
どれだけ深刻で切実な問題であろうと、自分が無理なく(あるいは楽しみを分かち合える形で)解決に導けるアクションに参加できるなら、より多くの人が動き出せるようになります。
たとえば、新商品のドリンクをサンプル品として配りたい飲料メーカーがあった場合、そのサンプル品を東京ディズニーランドで親子連れに売るように提案し、1本100円の缶ジュースの売上分がそのまま、ディズニーランドに来れない貧困家庭を支援しているNPOの活動資金になる仕組みを作ってみてはどうですか?
ディズニーランドに遊びに来た親子にも貧困解決を啓発できるし、飲料メーカーはニュースリリースで取材されやすくなって新商品の広報に役立つので喜ぶでしょう。
こういう仕掛けをNPO自身が大企業に提案していくのが、当たり前の時代です。
寄付の意識の低さを嘆くより、多くの人が無理なく気持よく寄付できる仕組みをいろいろ考えてみましょうよ。
★日本の子どもの貧困には興味がないからですか?
興味をもっている市民は、大勢います。
しかし、その興味を深められない事情は、さまざまにあるはずです。
仕事で忙しかったり、深刻さを知れば知るほど自分の無力を責めてしまったり、子育てと仕事の両立だけで弱者たちの人生を考える余裕を持てなくなっている人もたくさんいます。
「興味が無い」と誰かを責める前に、興味をもっても、安心して無理なく加われるアクションを考えてみましょうよ。
★子どもの貧困は、結局親の自己責任なんだから、手をさしのべる必要はないと思っているからですか?
一部には、そういう偏見に基づいた考えの人もいるでしょう。
そうした差別的な考えをもってしまうのは、その人自身には物事をよく考えられるだけの余裕がなかったり、あるいは属性の多様な人たちの出会いを経験してないなど、さまざまなハンデを背負っていることもあるのです。
安倍総理のように、本当に貧困を知らないまま育ってしまった人もいますよね。
彼らも、ある意味で、「かわいそう」な存在なのです。
★自分とは関係ない課題だと思っているからですか?
僕は独身で、子どももいませんが、自分と「子どもの貧困」が無関係とは思いません。
僕自身、かつては子どもでしたし、友人や親族にはかわいい子どもたちがいます。
しかし、「貧困家庭への支援」の活動は、学習支援やメンタル支援に偏りがちですよね。
貧しい人たち自身が切実に求めているものは、本当に「遠い未来にある大卒や大卒による高所得」なのでしょうか?
当事者に起業させるだけでなく、当事者と一緒に仕事を作り出して共に汗を流す協働が試みられています。
実際、高卒認定に合格しても、バイトでも雇ってくれない会社は多いですし、学習支援を受けて大学に進学できても、学費や生活費のためにバイトで稼ぐのに疲れて中退してしまったり、転職を繰り返しては貧困化する若者もいます。
彼らが、学力や学歴に関係なく自分で時給単価の高くなる職種や面白いと思える仕事を作り出せる技術を10代のうちに学んでいれば、いざ失業しても自分の仕事をいくらでも作り出せるでしょう。
本当に貧困から立ち上がれるためには、「ふつうの人」に持ち上げるだけではなく、その人にとって無理のない仕事をその人自身が作り出せる教育が必要なんじゃないでしょうか?
貧しい子にとってお金が必要なのは、「いつか」ではなく、今この時なんですから。
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