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■超オモシロそうなのに観るチャンスがない日本映画


 ネットで面白そうな映画を見つけても、田舎に住んでいるために地元の映画館で見る機会がないまま、忘れてしまう作品は少なくない。
 低予算や自主制作なら、テレビ放送もされないので、どんな名作も「本編を見れないまま、さようなら」だ。

 そこで、前回のブログには、「地方で観られない名作ドキュメンタリー映画の予告編」という記事を書いた。
 今回は、ドキュメンタリーに限らず、最近の面白そうな「地方発」の映画の予告編を拾いつつ、やっぱり自分の地元では観られないだろう残念ぶりを、同じ地方在住の方々と共有したい。
 「面白そうなのに、観られない」
 なんともはがゆいこの思いをふまえつつ、楽しんでほしい。










●地方発の映画なら、県外・国外での交換上映会はどう?

 地方発の映画をより多くの人に観てもらうには、なにかしら工夫が必要になる。
 そこで、『恋旅~True Tours Nanto~』という地方発のアニメ作品の予告映像を観てほしい。




 これは、富山県南砺市を舞台としたオリジナル・ショートアニメで、制作は同市に拠点を置くP.A.WORKSが担った。
 南砺市がスポンサーなので、当然、南砺市の美しい自然・風土・文化・などを背景にし、観光客を増やす追い風として作られてはいる。
 興味深いのは、スマホやケータイ(ワンセグ)で視聴できるようにしたところだ。

 いっそのこと、Youtubeで本編を公開してもいいはずだ(※有志がスペイン語でアップ済)。
 そうすれば、パソコンでも、スマホでも、タブレットでも観られる。
 スマホにこだわっているのは、なぜなのか?
 それは、スマホの専用アプリが、アニメ視聴だけでなく、市の観光案内になるように作られているからだ。
 つまり、アニメはあくまでも同市へ足を運ばせるツールとして位置づけられているわけだ(以下の画像は、専用アプリの画面)。

 これは、観光客増を見込むにしても、いくつかの改善の余地があるだろう。

① インバウンド増を見越して、アニメに英語・中国語の字幕をつけ、アプリを多言語化すること
② 作品を制作者に安価か無償で提供し、作品関連物を自由に収益化できるようにすること
③ 主要な国際空港から富山県南砺市までの交通面でのイージーアクセスの説明を加えること

 少なくとも上記の3点を満たさないかぎり、アニメ制作をどんなに低予算でやっても、観光への投資の効果は最大化できないだろう。
 映像作品を1人でも多くの人間に見せたいならば、行政は作品を早めに手放した方がいいし、その方が民業を活性化しやすくなる。

 行政はむしろ、全国の47都道府県の市民会館で作品を上映するような企画担当者を置き、「市役所の役人でもこの程度のことはできる」という見本になれば、そのこと自体が各地のメディアを刺激し、南砺市を記事や番組で取り上げるチャンスになる。
 映画の制作者の方も、自治体からのスポンサーを受ける代わりに、市に対して「全国で上映して」と申し出てもいいと思うし、市長としても面白がってくれる話のはずだ。

 各地の市長が連携し合い、地方発の映像コンテンツを地元の市民会館で順繰りに上映するようになれば、自分の街の映画が隣町はもちろん、全国で上映され、よその街の映画も地元で楽しめるようになる。
 それは人の移動も招くかもしれないが、べつの街を知ることで「地元をもっと良くしたい」と思う市民も増えるだろう。
 地元にある映画祭を通じて、海外の姉妹都市とも提携し、地方発の映画の交換上映会を毎年開催すれば、それだけでもインバウンド集客のチャンスになる。

 そのように、文化を起点にしたまちづくりは、市長どうし(あるいは観光部署の役人どうし)の連携で進められるはずだし、それは地方発の映画をより多くの人に見せられるチャンスを増やす起爆剤になるかもしれない。
 もっとも、市長や市職員がどこまで地元愛があるかは、市民自身が判断してほしいところだが。

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