その制作に必要な資金400万円を、今年4月から公式サイト上で先払い購入と寄付で集めているが、その過程で「政治家はこのプロジェクトにお金を出すか?」という試みを行った。
その詳細は、下記の過去記事を読んでほしい。
各政党に手紙を送り、購入と寄付を打診してみたのだが、一つの政党を除き、どこの政党からも返事一つ届かなかった。
ただ一つ返事があったのは、山本太郎となかまたち(自由党)。
その後、山本太郎さんの秘書とのメールのやりとりで、公募点数が100点を突破してから検討するという条件を申し渡された。
そして、7月2日に公募点数が100点を突破していることを伝えると、7月10日に「シントウヒトリヒトリ」の名義で2万円の振込があり、10冊を購入してくださったことが判明した。
この事実を速報としてtwitterで公開すると、以下のようなリアクションがあった。
僕は、特定の政治家を持ち上げるつもりはない。
しかし、『新編 日本一醜い親への手紙』を真っ先に購入した政治家が山本太郎さんであることは特筆すべき事実だろう。
政治家は、支持者たちから、支持の見返りに結婚祝いや香典などをたかられることも少なくない。
しかし、議員報酬や政党助成金などは、選挙対策や秘書などの人件費、政策の勉強のための視察などで飛んでしまい、国民が思うほど弱小政党に金はなく、懐はカツカツだ。
そうした事情を抱え、ボランティアをなんとか集めて演説・録画・配信などを続けている山本太郎さんの事務所が、新たに2万円も出費するのは、検討するだけでも大変であり、あくまでも異例なことだと察する。
何の縁も面識もない僕からの手紙を読み、他の政治家たちがこれまで誰も虐待防止を手がけてこなかった過ちに、山本太郎さんは気づいたのかもしれない。
(僕のメールから8日後に振込をされたということは、1週間も悩んだということだ)
●次にこの本から虐待を学ぶのは、あなたの支持する議員?
日本における子ども虐待の深刻さは、連日のように報道される虐待事件や統計を見れば、誰でもわかるはずだ。
しかし、17才以下には参政権がないため、政治家にとっては得票にならず、児童虐待防止の予算や政策、関心はずっと後回しにされている。
政治家は、何かと忙しい。
国会での議論だけでなく、政策立案のための勉強や資料集め、支持者への対応、街頭演説など、真面目にやればやるほど多忙を極める。
もし児童虐待について知ろうとするなら、厚労省のレクを受けることもできるが、このレクがくせもので、官僚が学識経験者を招いて講義させるのだ。
すると、政治家は統計や事例紹介によって児童虐待のあらましをわかったような気になるが、虐待をなくそうと動機づけられるかどうかは別だ。
一方、『新編 日本一醜い親への手紙』を読むなら、100人分の被虐待経験者の現実がわかるし、同時に「虐待される痛み」も分かち合える。
子どもには、参政権がないばかりでなく、大人に比べて体力や知識量もない。
そこで、親権という権力を独占している親によって一方的に支配されれば、生存権すら危うくされる奴隷にされてしまう。
その恐ろしさを虐待された経験者100人が赤裸々に綴ったのが、『新編 日本一醜い親への手紙』なのだ。
忙しい政治家にとって、100人の被虐待の経験者の話を聞くことは無理だ。
しかし、『新編 日本一醜い親への手紙』を読めば、虐待の現実を短時間に理解でき、彼らの痛みが大人になっても続くという恐ろしさも分かち合える。
この本を読めば、その内容のインパクトに何も感じない人はいないだろうし、虐待を防止するのはまさに政治家の仕事であることを、政治家なら認識せざるを得ないだろう。
だからこそ、僕は国会議員を輩出しているすべての政党に手紙を書いたのだ。
結果、山本太郎さんは10冊、購入してくださった。
では、あなたの支持する政党・議員は、どうだろうか?
「検討する」というお役所言葉でお茶を濁すか、それとも…。
(7月23日現在、他の政治家による購入・寄付はまだない)
試しに下記リンクを、あなたの支持する町議会・市議会・県議会・国会の議員のtwitterアカウントに知らせて、「子ども虐待に関心があるなら見てください」とリアクションを確かめてみてほしい。
http://letters-to-parents.blogspot.jp/2017/03/blog-post.html
親に虐待された100人の痛みを1冊で分かち合える本は、他にない。
山本太郎さんは、10冊も購入された。
次に購入する政治家は、山本さんの事務所よりはお金があるはずだ。
他の議員を巻き込んで、虐待防止の機運を高めたいなら10冊以上は買ってくれるとだろうと、国民の期待は高まるばかり。
しかし、政治家にばかり期待していても、らちがあかないし、今この時も親に虐待されている子どもを救い出すこともできない。
間接民主主義における代議士は、僕らの代わりに決めてもらう王様のような存在ではなく、市民の僕らが彼らに「決めさせる」ために働かせる存在だ。
いくら親に虐待されていても、それが虐待だと学べるチャンスも提供されず、家の中で奴隷化されても法的措置にも訴えられず、ただただ耐えるしかない存在に子どもたちを貶めているのは、他ならぬ僕らなんだ。
虐待され続ける子どもの痛みに関心がない僕らが、虐待を他人事にしているんだよ!
現行の制度下で一方的に親に支配される子どもたちの生存権を守れるよう、この社会を変えよう。
ピンとこないなら、下の1997年版『日本一醜い親への手紙』を見てほしい。
『新編 日本一醜い親への手紙』は、それよりはるかにインパクトの強い内容になる。
自分は虐待と無縁だと思っていたあなたも、読んで初めてあなた自身の生きづらい現実の原因に目覚めるのかもしれないよ。
なお、あなたが自分の支持している政治家に『新編 日本一醜い親への手紙』を贈りたい時は、先払い購入のページの購入フォームの住所欄に「政治家の名前」と「党名」を書いて送信すれば、編集部で住所を調べて発送する(※あなたは匿名で政治家に本を届けられる)。
★先払いで本を買う!
★買わずに出版制作費へ寄付する
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