Breaking News
recent

福田は退任、ジュリーは出版◎被害者の苦しみを放置したまま進む人たち #ジャニーズ #毒親育ち #新潮社 #子育て #教育 #政治 #こども家庭庁 #毒親 #育児 #子ども食堂 #SDGs



(※このテキストの動画版は、コチラ

 スタート・エンターテインメントという会社は、旧ジャニーズ事務所に所属していたアイドルと社員がそっくり移籍してきた会社だ。

 社名が長いので、STARTO社と略称で呼ぶが、社長は福田淳さんだ。

 福田さんは、文春によると「移籍や独立が認められない奴隷契約や、人気タレントを出演させる代わりに、自社のタレントを押し込むバーター出演などに象徴される旧態依然とした日本の芸能界を厳しく批判してきた人物」だそうだ。

 しかし、STARTO社の社長になった途端、福田さんは、ジャニーズ事務所で少年たちが被害に遭った問題を批判した自分のオンライン記事を削除した。

 まぁ、ジャニーズにいた社員に仕事をさせるトップになるには、都合の悪い主張を一時的に引っ込めるのも、仕方がない部分はあったろう。

 では、STARTO社の社長になったら、少年たちが被害に遭わないよう、日本版DBSを活用したか?

 日本版DBSとは、社員に性犯罪歴の前科がないかを法務省に確認できる制度で、前科があった社員を左遷したり、配置転換したり、退社してもらうのを判断するのに、便利な制度だ。

 少年に危害を与えかねない小児性愛の前科のある社員を、少年と一緒に働くマネジャーなどの仕事に就かせれば、ジャニーズ問題がSTARTO社でも起こりかねない。

 実際、ジャニーズ事務所でも、ジャニー喜多川だけでなく、正社員2人も少年に危害を加えていたことで退社させられていた。

 それは、ジャニーズ事務所から社名変更したスマイルアップ社の東山社長が、BBCの番組ではっきりと認めている。

 だから、STARTO社は日本版DBSを活用し、社内から危険人物をあぶりだす必要があった。

 もっとも、日本版DBSは、学校や児童相談所などの公的機関では義務付けられているが、民間企業に対しては任意で、活用を義務付けられてはいない。

 あれだけジャニーズ問題が連日、新聞やテレビ、雑誌、ネットで話題になっても、こども家庭庁はSTARTO社に対して、日本版DBSの活用を指導しなかったのだ。

 僕は、朝日新聞SDGsACTION!というネット連載の取材で、STARTO社、スマイルアップ社、TOBEに対して、日本版DBSを活用するかどうかを尋ねた。

 しかし、この3社からは、いずれも回答が届かなかった

 福田さんは、STARTO社の社長になっても、社員に対して「少年を加害したことがあるか」のヒアリングをするだけで、問題なしとしてしまったのだ。

 そして、福田さんは今年6月末日に、2年間の任期満了をもって社長を退任するという。

 ジャニー喜多川による被害について、アメリカで被害者たちが起こした裁判の被告になっていたSTARTO社の社長から、福田さんはタイミングよく逃げられたわけだ。

 後任には、元フジテレビ専務が社長になると報道されている。

 だが、誰が社長になろうと、STARTO社で売れてるタレントの数は限られているし、約200人のタレントと、約200人の社員を食わしていくのは大変だ。

 徹底的なリストラで経費削減を進め、同時にジャニーズ時代と同じ問題が絶対に起こらないように日本版DBSを活用するなどの先手を打たないと、次に問題が発覚したら誰もTVや広告の仕事をSTARTO社に与えなくなり、すぐに資金難に陥り、借金を返済できず、倒産するおそれがある。

 未成年に対する犯罪を日本人は軽く見がちだが、世界に市場を広げたいなら、世界標準の人権意識を持たないと、もはや不祥事1発で経営破綻しかねない時代なのだ。

 ジャニーズ問題とは、未成年の子どもが被害に遭ったという深刻な問題だ。

 なのに、社員の犯罪歴の裏どり、つまり事実確認をしないまま2年も過ぎてしまったことは、被害者たちの苦しみを軽く見ているってことだ。

 旧ジャニーズ事務所であるスマイルアップは、補償を求める被害者に対しては在籍したかどうかの確認をし、自分たちが在籍確認できないというだけで「補償しない」と判断し、被害者に対して補償金を払わないでいいことを確認する裁判まで起こしている。

 これは、「判断の主体は自分たちだけでいい」と考えるひとりよがりな姿勢だ。

 そして、このひとりがりな経営姿勢こそ”ジャニーズ特有のしぐさ”であり、犯罪を匂わせても噂レベルというベールで隠す手法ではなかったか?

 しかも、このひとりがりな”ジャニーズしぐさ”は、残念ながら、ジャニーズ事務所の実質的な経営トップだったメリー喜多川の娘である藤島ジュリー景子にも受け継がれてしまっている。

 ジュリーが今年7月18日に新潮社から『ラストインタビュー 藤島ジュリー景子との47時間』という本を出版する。

 僕は自分のYouTubeチャンネルで、1年前から「ジュリーさんには自叙伝を出版してほしい」と語ってきた。

 それは、彼女が記者会見に出席できないほどパニック障害に苦しみ、手紙を通じて母メリーとの支配的な関係に悩んできたことを公表したからだ。

 ジュリーさんは、どんな生い立ちだったのか?
 何があったから、母の命令を大人になっても断れなかったのか?
 なぜ、パニック障害という病気が治ってないまま、1000人を越える被害者たちの補償に向き合う重い責任を引き受けざるを得なかったのか?

 そうしたことについて、彼女自身の言葉だけでなく、彼女と親しい人間たちの証言も加えて、彼女自身の言葉の信ぴょう性や言い分の正当性を担保できる本でなければ、彼女自身の尊厳を守ることなどできないだろう。

 しかし、今回の本は、ジュリー自身が書いたものではなく、彼女より11歳年下の小説家の早見和真(はやみ・かずまさ)さんが、たった47時間のインタビューで聞き取った内容にすぎない。

 しかも、現在公開されている50ページ分の無料公開版を読んでみたら、早見さん自身が「今回、僕はジュリーさんの話の裏取りをしようとは思っていません」と明かしていた。

 ということは、この本はあくまでもジュリーさんから見たジャニーズ問題にすぎないってこと。

 この本を出す理由についても、ジュリーさんは「娘は一連の問題に関係ない」と伝えたいためだと答えている。

 なぜ「いま」本を出すのかについて、ジュリーさんは「被害者のみなさんに対する補償の枠組みが整ってきたということがあります」と答えている。

 しかし、世界では性被害者に対する賠償金の相場が1人1億円レベルであることを、早見さんはジュリーさんに教えないし、ジュリーさんも額面について語っていない(少なくとも無料版では)。

 なぜこんな詰めの甘いインタビューになったのか?

 もともとジュリーさんの本は、早見さんによると当初は「週刊文春しかないだろう」と考えていたそうだ。

 だが、早見さんとジュリーさん、そして新潮社の執行役員の中瀬ゆかりさんとの会食を通じた縁で、新潮社に決まった。

 こうなると、ただでさえ出版不況で本が売れずに売れる本の企画に飢えている出版業界としては、ジュリーさんにとって不都合な現実をあぶりだすノンフィクションとして本を出すことは難しい。

 それでも、ジャニーズ問題をしつこく報道してきた文春なら、ジュリーさんの言葉を事前に裏どり取材をして、信ぴょう性の高い本を作れたかもしれない。

 だが、中瀬さんとジュリーさんがズブズブの親しい仲で、本を作りましょうとなったら、ジュリーさんの思いだけが伝わればOKのタレント本になってしまうのも当然だ。

 もっとも、娘を守りたい親心の暴走は、結果的にジュリーさんの娘を追いつめないだろうか?

 ジャニーズ系のアイドルのファンではない圧倒的多数の一般読者にとって、ジュリーさんに大学生の娘がいることすら「新事実」だし、本が売れれば売れるほど、娘が好奇の目にさらされることになるかもしれない。

 これは、メリー喜多川が娘のジュリーを一方的に支配して苦しませ、死んだ後もパニック障害に苦しむジュリーに経営責任を取らせたのと同様に、ジュリー自身も娘を表舞台に引っ張り上げてしまったのではないか?

 本当に娘が母親ジュリーの本の出版に積極的に賛同していたなら、「私に関する部分は私に書かせて」と言ったかもしれないし、「私が1冊書きたい」と望んだかもしれない。

 しかし、そういう出版前の母娘の間のやり取りは、無料版には書かれていない。

 これは、佐藤ママが自分の子どもたちを東大に合格させた子育て本を何冊も出しているのと同様、親からの目線が先立つ事例の一つだ。

 自分に関することは、自分で書けるなら書きたいと主張する権利と自由は、子どもにもある。

 だから、親の子育てに感謝している子どもなら、親よりも先に「お母さんがこうしてくれたから僕は東大に合格できたよ」という本が、親の本より先に出版されていいはずだ。

 しかし、佐藤ママは自分の子育てを誇りたいのか、親の言い分を優先しても、何のためらいもないように見える。

 今回のジュリーの本も、娘の存在を公開し、慶應義塾大学からアメリカの大学へ移ったことまで、なぜか娘の所属先を明かすように、固有名詞を出して書いている。

 これは、探偵や雑誌記者にとって、娘の現在の居場所を突き止めるのに決定的な情報だ。

 もちろん、本に娘のことを書いた結果、何が起きるか、それにどう対処するかについては、ジュリーさんの娘が自分で判断し、自分で選択すればいいことだ。

 娘が芸能関係の仕事に関心を持とうと、専業主婦を目指そうと、娘自身に決める権利と自由があることを、ジュリーさんは忘れないでいてほしい。

 間違っても、「親心で言うんだからこうしない」とか口出しして、娘の選択を止めないでほしい。

 どんなに藤島家に資産があろうと、どんなに世間からバッシングされがちな親であろうと、「子どもには関係ない」とわかっているなら、もう、子どもについて語るのはやめて、ジュリーさんは自分の人生だけを考えてほしい。

 ジュリーさん自身が言うように、彼女は子どもの頃から過呼吸に悩み、今なおパニック障害に苦しんでいるのだろう。

 だから、病人としての自分を見つめる時間を作ってほしい。

 そうすればこそ、自分が親から支配されてきたことに自分の苦しみの原因があると、今よりもっとはっきり自覚できる。

 自分の苦しみが、自分のせいではなく、自分以外の誰かのせいだとはっきりと仕分けできたら、その時にようやくジャニー喜多川の被害者が1人わずか数百万円の補償金で泣き寝入りさせられている深刻さに気づくのだろう。

 ジュリーさんには、僕が作った本『日本一醜い親への手紙』を読んでほしい。
 誰かスマイルアップに彼女宛で郵送してくれるといいな。
 ジュリーさんはまだ、スマイルアップの代表取締役の1人だから(社長は東山だけど)。

 さて、ここでみなさんにお尋ねしたい。

 今回のジュリーさんのように、「子どもの頃に親や年長者から支配されていやだったことなのに、自分も子どもや年下の若者についやっちまったこと」は何だろう?

 たとえば…

●相手は年下の部下や後輩なのに、怒鳴り声で叱ってしまった

●まだ小学生の子どもに、「おまえも大人になればわかるよ」と言ってしまった

●20代の若者に、「おまえも親になれば母親(父親)の気持ちがわかるよ」と説教してしまった

●30代の若者に「なんで結婚しないの?」と年長者たちの間に囲んで詰めてしまった

●前途ある若者に「どうせおまえにはできない」とか、「ムリだよ」とつい言ってしまった

 あなたの意見も、以下の動画のチャット欄やコメント欄に書いてほしい。





★今一生のYouTubeチャンネル登録はコチラ


下の「シェア」「ツィート」をポチッと…



55分でサクッとわかる
子ども虐待の現状と、新しい防止策

conisshow

conisshow

Powered by Blogger.