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塾通いに子どもが涙の訴え「ぼくの時間は 戻ってこない」 #教育 #子育て #毒親育ち #政治


(この記事の動画版は、コチラ

 10代の間で「タイパ」(タイム・パフォーマンス)という言葉が共有されるようになったのは、2021年頃だといわれている。
 ここ5年ほどの間で、急速に意識され始めたのが「時間」なのだ。

 タイパとは、時間をかけた分だけ、それに見合うだけの満足な結果を得られたかという判断基準だ。

 長い時間をかけた割に、面白くなかった動画を見た時は、「タイパが悪い」ことになるので、2倍速の早回しで見た方がいいというわけだ。

 もっとも、2倍速にできないくらい短い時間の動画なら、飽きるヒマさえないし、集中して見られる。

 実際、この1,2年の間にYouTubeで話題になっているアニメ『銀河特急ミルキー★サブウェイ』は、1話3分という短い動画だが、十分面白いので、高く評価されている。

 もっとも、タイパを意識して見るべき動画を選ばなければならないほど、今どきの10代は忙しいのかもしれない。

 現在、60歳の僕が10歳の子どもだった50年前は、時間など気にしないで本を読んだり、音楽を聴いていたり、遊び呆けていた気がする。

 少なくとも、コスパと同様にタイパを意識したことはなかったように感じる。
 それは、日本社会が高度経済成長期だった1960年代から1970年代に小中学生で、その後はバブル全盛期の1980年代で、多くの日本人が金に不自由していなかった時代だったからだ。

 ところが、1990年代に入ると日本の経済は、バブルがはじけて失速し、どんどん多くの人が貧しくなる時代に突入した。

 そこで、親たちは考えた。
 「せめて自分の育てる子どもには、金に不自由しない大人に育ってほしい」と。

 そこで、週刊誌AERAの最新号の記事を読んでみたい。

 要約すると、こういう内容だ。

 公立の小中学校だけでは受験の準備として不安だから、お金のある親なら金をかけて塾通いをさせる。
 でも、お金のない親だと金をかけられないので、お金のある家の子と比べれば、ランクダウンした進学先しか選べない。

 つまり、生まれついた家に金があれば、教育投資に金をかけてくれて、高所得の賃金が得られる大人になれるが、そうした富裕層でない家に生まれてしまえば、高所得が見込めない大人に育つ傾向があるってわけだ。

 これが、格差社会の再生産が続く仕組みなのだが、本当にそうだろうか?

 実は、高い偏差値の大学に入れば、それに見合う高い所得が得られるというのは、雇われるのを前提にしている。

 働くスタイルには、大きく分けて2つある。
 一つは、会社などに雇われて毎月同じ額面の賃金をもらうスタイル。
 もう一つは、自分で仕事や商品・サービスを作って売り上げに応じて所得をいくらでも増やせるスタイルだ。

 学校での勉強の成績が良い場合、雇われるのを前提に、大人になってからの賃金を最大化させるために、塾に熱心に通ったり、タイパの良い学び方を採用するのは、良いことだろう。

 しかし、学校での勉強の成績が良くない場合、雇われるのを前提にしていたら、大人になってからの賃金を最大化させることは見込めない。

 学校の教科で判断されない分野で、しかも雇われずに仕事のできるスタイルで働く方が、所得の最大化を目指せるのだ。

 実際、どう見ても頭が悪そうなおバカタレントでも、クイズ番組に出演してギャラを受け取っているし、顔の良いアイドルがスタイルの良さや楽しいメロディなどを売りにして芸能活動で稼いでいる。

 芸能だけではない。
 美容室や居酒屋を経営する社長も、野球やサッカーなどのプロの選手も、フリーライターやマンガ家など、雇われずに自分の仕事を自分で作り、生活している人は珍しくない。

 しかし、学校や塾では、そのように雇われずに暮らしている人の年収を、こどもに教えることがない。
 
 学校や塾の先生は、どちらも雇われて毎月の給与を約束してもらっている身だから、受験偏差値の高い大学を卒業すれば、高い賃金を得られる職場で雇われやすいということしか教えられないのだ。

 大人の年齢になって、それを知っても、「私は貧乏な家に生まれたアンラッキーな運命だから低賃金で働かされるのも仕方がない」という悔しさを抱いても、いつまでも雇われて働くだけの人生を続けてしまうだろう。

 そして、格差社会は固定化し、さまざまな生きづらさが温存されるが、もともと金のある家に生まれて偏差値高い大学を卒業した人たちやインテリは、「学校の勉強をがんばったら偏差値の高い大学へ行ける」(=がんばらないと低い偏差値の大学に行くか、高卒になって貧しい人生になる)という社会の仕組みを変えようとはしない。

 せめて、雇われないで自分で仕事を作る方が所得を増やせることを義務教育でこどもの頃に教えるべきだが、金のある大人とインテリは、それを伝えないのだ。

 学校教育で教えないなら、マンガやゲームなど子どもが親しんでいるメディアで伝える必要があるが、マンガもゲームも昔と違って、受験偏差値の高い人が作ることが増えたせいか、面白さが頭打ちしているように感じる。

 もっと、ゆるい感じというか、世間の常識からはみ出していくものが観たい、それは結局、不良文化を楽しみたいってことじゃないか?

 そんな時代だからこそ、アニメ『銀河特急ミルキー★サブウェイ』が人気を集めたのかもしれない。

 ちなみに、このアニメの作品世界では、たった80円が「高い」と言われ、それを平気で払える存在を「ただもんじゃねぇ」と表現している。

 これは、はっきりと日本の落ちぶれていく未来を示している。
 もはや、子どもダマシのように、大人にとって都合の良い一般常識を疑っておかないと、自分だけバカを見ることになりかねない時代なんだ。

 そこで、あなたに尋ねてみたい。

 子ども時代に大人に言われて信じていたけれど、大人になってみてウソだとわかったことは何?





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