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山本太郎 、政界引退◎社会を変えるのは 政治だけじゃない! #政治 #れいわ新選組 #山本太郎


(このテキストの動画版は、コチラ

 山本太郎が、れいわ新選組の代表を辞任した。
 7月9日の夜、記者会見で明らかになったのは、山本太郎の代表辞任、政界引退と、れいわ新選組という党名の変更の可能性だ。

 生配信をしたYouTubeを見る限り、これは党の執行部が決定した内容なのだ。

 山本太郎は、今年2026年1月に参議院議員を辞職した。その理由は、「多発性骨髄腫の一歩手前」と診断されたためだ。

 多発性骨髄腫とは、血液のがん。治る見込みがなく、5年生存率は約50%と言われているので、議員辞職は当然の判断といえる。

 そこで、山本太郎を党内の仕事も制限しながら続けることにしたが、昨年2025年10月にスピード違反を起こしたことの責任をとる形で、党の代表を辞任したのだ。

 れいわ新選組が人気を獲得し、短期間に当選議員を増やし続け、党勢拡大を実現できた理由の一つは、山本太郎の魅力だろう。

 山本太郎は、原発による被ばくのおそれを感じて、脱原発を発端にして政治家を志した。
 2019年からはれいわ新選組を旗揚げし、消費税廃止などの政策を掲げて、毎日のように全国各地の路上に立って演説を続けてきた。

 山本太郎の代表辞任によって、れいわ新選組を支持してきた人たちが減り、求心力を失った党が勢いを失っていくおそれは、当然高まるだろう。

 もっとも、有権者の僕ら国民にとって、政党がどうなるかは、あくまでもローカルな話題であり、政策を左右するような論点でもない。

 そもそも、脱原発にしても、消費税廃止にしても、政治しか解決できない問題ではない。
 政治は、国会での議決がすべてといっていい。

 れいわは、一番最初に「消費税廃止」を訴えて、しかも今日まで訴え続けてきた。
 その期間、少しずつ他の野党も与党も消費税減税の方へ歩み寄ってきた。

 だからといって、こうした変化は、れいわが主張してきた影響ではないし、れいわが国会で数的優位になるように超党派の連合を組織できた結果でもない。

 残念ながら、れいわ新選組は結党7年の間にこの国の景気を爆上げすることもできなかったし、政権交代の道筋をつけることも叶わなかった。

 この冷徹な事実をふまえれば、れいわ新選組が名前を変えても、山本太郎が去っても、これまで以上に何か大きな期待を持つことは難しい。

 れいわの支持者の中には、山本太郎の代表辞任を知って、今後の日本について「お先真っ暗だー!」とショックを受けてしまい、暗い気持ちでいる人もいるだろう。

 でも、誰が新たな政党を作っても、「社会の仕組みを変えられるのは政治だけだ」と妄信している人が多いと、日本人の民度は低いままだ。

 そもそも、自分以外の誰かに社会の仕組みを変えてほしいと望んでいるのは、独裁政治を望んでいるのと同じだ。

 民主主義の社会なら、自分がこうしたいという考えをもって、その考えを政策にして議会で戦ってくれる代理人を選びたいというマインドがあるはずだ。

 しかし、80年前に戦争に負けて民主主義を押しつけられた日本では、そうした民主主義マインドを理解できず、義務教育においてすら「自分の考えを育てて代理人を選ぶ」という作法を教えてこなかった。

 その結果、2026年の現在も、多くの日本人には民主主義マインドが欠如していて、まるでアイドルの推し活のように政党の代表を支持してしまう傾向が見られる。

 れいわ支持なら山本太郎・原理主義になる人がいるし、自民党の支持者なら消費税減税を先送りする高市総理でも「サナ活」をしてしまう。

 彼らは自分がどこまでバカなのか、わからないのだから、政治によって損をしても、自分の投票行動が損を導いているかにピンとこないのだ。

 社会の仕組みを国民が幸せになるように変革する政策を作っている政治家かどうか?

 そういう問いかけをせずに、政党や政治家を選挙で選ぶ国民のままなら、れいわ新選組が存続しようと無くなろうと、日本はこれまでと同じように、景気の悪い時代を続けてしまうだけだ。

 景気が悪い時代が続いてしまうと、切実に困るのは誰か?
 所得が低い国民だ。
 もっと正確に言えば、安い賃金でしか雇われない国民だ。

 「雇われることでしか所得を増やせない」と思い込まされた人は、どんなに悪い条件や苦しい条件、あるいは違法な条件であろうとも、その仕事をする以外に仕方がないと考えてしまうだろう。

 フジテレビの正社員も、同じ会社で働く同僚の女性社員が中居正広に献上されて、身の下の接待を業務命令として強制されても見て見ぬふりでやりすごした。

 30歳で年収1000万円を超えるテレビ局ですら、「雇われ続けないと高い所得を得られない」と思えば、同僚が苦しい状況に追いやられても、無視した方がトクだから、上司に対して「俺たちの同僚を中居正広の接待に使うんじゃねぇよ!」とタンカを切る勇気など、持ってないのだ。

 ましてや年収が300万円以下で、貯金もなく、将来の希望を感じることができないまま、「おまえは頭が悪い!」と指摘されながら育った人が、「1泊2日で40万から50万円の仕事」というSNSでの求人を見て、簡単に特殊詐欺グループに引っかかってしまうのも、当然かもしれない。

 「何があっても心配するな」というフレーズは、れいわ新選組あるいは山本太郎のスローガンだった。
 確かにそれは政治家の役割や存在価値を示すものだったが、たとえば貧困問題一つとっても、それを解決できるのは、政治だけではない。

 グラミン銀行は、アジア最貧国のバングラデシュで生まれた「貧乏人向け高利貸し」の銀行だが、借金返済率は驚異の98%だ。

 なぜ高利貸しなのに返済率が高いのかといえば、文字も書けない貧しい田舎の農夫の女性たちに、言葉を教え、農作物に付加価値を与えるやり方を教え、利益率の高い商品に変えて販売させ、貧困から立ち上がらせるからだ。

 そのグラミン銀行を作ったムハマド・ユヌスは、2006年にノーベル平和賞を授与されたが、このように政治を介さずに貧困問題を解決できた事例こそ、何でも政治家に頼みがちな日本人が学ぶべきことではないか?

 グラミン銀行は日本でも貸付事業を展開しているが、大事なのは、どこかに雇われるのではなく、新しい商品やサービスを作る起業の取り組みに融資をしている点だ。

 起業とは、新しい仕事を作ることだ。
 どんな仕事がしたいのかを具体的に考え、どんなニーズが既にあるのかをつかむことから、貧困はもちろん、いろんな悩み事を解決に導く仕事を生み出せる。

 仕事とは、誰かを幸せにする行いだ。
 自分は誰を、どんな人を、どう幸せにしたいのか?

 そういう問いかけを1人でも多くの人が始めない限り、日本社会は政治に期待しすぎたまま、ただただ生きるのが大変な場所になっていくだけだろう。

 あなたにとって、切実に解決したい悩みは何ですか?
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