自立援助ホームとは、親から虐待されたり、親に育てる能力がないなどの事情で親元で暮らせなくなって児童養護施設で育ち、義務教育を終えた15~20歳の若者が、施設を出て暮らしたい時の「食と住」を守る社会的養護の一つだ。
「みんなのいえ」を運営するスタッフたち。向かって左から2番目が代表「おぐらっち」 |
もっとも、民間のNPOなどが運営する自立援助ホームは、税金で運営される児童養護施設とは異なり、入居する若者各自が世帯主であり、自分で働いた金で食費込みの家賃3万円程度を払う。
もちろん、所得税や住民税も自分で払うし、医療費も自己負担。
服や靴、下着やティッシュにいたるまで生活用品のすべてを自分の労働で調達しなければならないし、高校に通学したければ、自分で学費や交通費を負担する。
ホームを出ていく時にかかるアパートの敷金・礼金などの家賃や、一人暮らしに必要になる家具、調理道具、カーテンなどの費用も、こつこつと積み立てなければならない。
こうした10代後半の経済的自立を、さまざまな形で支援するのが自立援助ホームの役割というわけ。
いわば、「10代の虐待サバイバー」が日々自立へと挑戦している住まいなんだ。
稼がないと、自分の未来が作れない。
だから、そこに住む10代は結構タフだし、タフでなければ生きられない切実さを抱えている。
児童養護施設は、外部の人間と子どもを接触させることを嫌がったり、報道関係者からの取材も嫌がるような閉鎖的な空気だが、10代を支える活動のためにさまざまな人からの支援を必要とする自立援助ホームは、誰でも歓迎するオープンな空気に満ちている。
2018年9月、僕は「みんなのいえ」で10代の子たちとスタッフと一緒にバーベキューを行った。
その資金は、ネット上から呼びかけて、全国のみなさんからいただいたものだ。
ふだんは働くことに時間をとられ、同世代の高校生のように遊ぶヒマも、旅行に行くような金銭的な余裕もない彼らの現状に、多くの人が理解と共感を示してくれたのだ。
また、僕はエッセイストの犬山紙子さんにtwitterを通じて「みんなのいえ」を取材してもらうよう、お願いした。
すると彼女は、社会的養護の現状を知るために、タレントのファンタジスタさくらださんと一緒に「みんなの家」を訪問。
10代から聞いた話は、Buzzfeedの記事になった。
犬山さんはその後、社会的養護啓発プログラム「子どもギフト」を企画し、クラウドファンディングで社会的養護にある子どもを救う仕組みを作った。
その一環として、「みんなのいえ」に入居してる5人の夢をかなえた。
今年(2019年)に入ると、僕が2014年に取材記事を書いたJAMMINが「みんなの家」の活動を支援するチャリティTシャツを販売し、「みんなのいえ」を運営するNPO法人 光と風と夢に1着あたり700円の売り上げを提供した。
発売1週間で、チャリティー総額は72,130円 に達したという。
以上の支援に感謝する気持ちで、「みんなのいえ」ではバーベキューを開催する。
BBQパーティー<I always believe in you>
〇日時:2019年6月16日(日) 午前11:00~
〇ドレスコード:JAMMINコラボアイテム着用
〇定員:30名(※予約者が定員に達し次第、公募終了。下記のtwitterを確認)
〇みんなの家 最新情報
twitter:https://twitter.com/minnanoie1
「ご支援くださった方で、ご都合のつく方はぜひ一緒にお肉を囲みながら語りましょう! 『みんなのいえ』のことをもっと知ってもらえたらうれしいです」とのこと。
JAMMINコラボアイテムは、全国で売れたので、来れない人も多いと思う。
期間中に買えなかった人も、ダメ元でBBQに参加したい意志を伝えてみよう。
僕もTシャツを買ってないけど、行っちゃうよー!
(※僕は自宅から直接、自転車で駆けつける予定)
ちなみに、会場のほのぼの保育園は、最寄り駅の内房線・五井駅(※東京駅から快速で1時間程度)からは徒歩で40分以上もかかるし、初めて来る人にとっては路地が多くて迷ってしまうだろう。
駅からタクシーで相乗りするか、五井駅に直結しているパチンコ屋の裏にあるレンタル自転車を借りるしかない。
そこで、午前11時に五井駅改札前に集合して、改札を出て右へ直進し、エレベータで1階へ。
目の前のタクシーに4人まで相乗りすれば、一人あたり数百円でたどりつけるはず。
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