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田久保・伊東市長、学歴詐称から議会解散へ◎学歴への盲信 #毒親育ち #伊東市 #田久保真紀 #静岡県 #選挙 #子育て #学歴詐称 #議会解散 #市議選 #政治 #NHK #Eテレ #日本



(※この記事の動画版は、コチラ

 静岡県伊東市の田久保真紀・市長が今年(2025)年9月10日、市議会の解散を報告した。

 これは、田久保市長自身の学歴詐称の問題をきっかけに、不信任決議案が市議会に提出され、全会一致で可決されたので、反撃したものだ。

 田久保市長は、市長を辞職・失職するか、もしくは議会を解散するかの選択を迫られていて、市議会の解散を選んだ。

 すると、新聞やテレビ、ネット上でも、彼女をバッシングする文脈がはびこり始めた。
 僕も彼女をかばう気は全然ないが、それでもこの一方的な偏向報道には違和感を覚えた。

 そもそもの発端は、田久保市長が学歴を詐称して市長選に出たことにある。
 田久保市長は選挙の時点で、最終学歴を「東洋大学卒業」と発表していた。

 だが、当選して市長になった後に「除籍だった」と公表したので、市議会議員たちは反発し、不信任案を提案する流れになったのだ。

 これは、有権者からの信頼を裏切る形であったのは間違いない。


 これに反発した議長らは、田久保市長が示した「卒業証書」が偽物に当たるとして、偽造有印私文書行使容疑で警察に告発状を提出した。

 これは、ニセモノと知りながら何かを証明する道具として公然と使うことの罪で、有罪になると、3月以上5年以下の懲役(拘禁刑)になる重罪だ。

 卒業証書とされる書類を見せた状況について、田久保市長は、「チラ見せといった事実はなく19.2秒ほど見せた」と証言したため、この証言も虚偽だとして地方自治法違反の疑いで刑事告発された。

 しかも、田久保市長は記者会見でも一方的に話して逃げることをくり返したため、報道関係者に対しても印象を悪くしてしまった。

 そこで、市長をやめずに議会を解散させた田久保さんに対して、「メンタル強すぎ」とからかう人も出てきたわけだ。

 以上だけを見ると、田久保市長のイメージは極めて悪いし、弁解のしようもないだろう。

 では、一方で、彼女に不信任案を突き付けた市議会議員のおじさんたちには、問題はないのか?

 そこで考えてほしいのが、今年5月に行われた伊東市の市長選だ。

 この市長選では、小野達也・前市長が3期目の当選を見込んで、自民党と公明党から推薦を受けて出馬していた。

 その対抗馬として市議会議員から立候補したのが、田久保真紀さんだった。
 彼女は市政刷新を訴え、小野市長が進める新しい図書館整備計画に反対したのだ。


 ちなみに、伊東市の人口は6万2000人程度なので、年間2億円の事業規模なら、幼稚園や保育所に誰でも通えるようにできたり、公立小中学校の給食費を無償にできたり、子育て支援に使える。

 そうすれば少子化対策にもなるので、伊東市の未来を先細りさせる状況から脱出できる。
 だから市民は、田久保さんを市長に選んだのだろう。

 田久保市長の誕生は、それまでの自民・公明が推薦する市長のままでは、伊東市が良くならないという不安が市民の間で募っていた証拠と言えるのだ。

 それに、あれだけ田久保市長を引きづり下ろしたい市議会議員たちの間には、小野達也・前市長が再び市長に返り咲いたら、議員が不祥事を起こしても問題にされないという期待があったのではないか?

 というのも、自治体の議員レベルでは、政務活動費を着服して飲み会に使っていたり、カラ出張で領収書を偽造したり、架空請求で領収書を水増しするなど、ずさんな経理や違法な収支報告で税金を無駄遣いする議員が珍しくないからだ。

 その実態を暴いたのが、富山県富山市の市議会議員のスキャンダルを地元のローカルテレビ「チューリップテレビ」が暴いたドキュメンタリー映画『はりぼて』だ(※リンクに予告編動画)。

 この映画では、地方テレビ局のディレクターが市議会議員の収支報告書を丹念に調査し、議員に真偽を問う形でカメラを向けて報道することで、議員たちが次々に辞職に追い込まれるようすが描かれている。

 こうした税金の無駄遣いや、企業献金を手放さないのが、自民党の伝統だからだ。

 そんなことをしていたら、税金はいくらあっても足りなくなるので、次世代の子どもたちを産んで育てる困難は解決されないままとなり、少子化は加速し、市政が成り立たず、消滅してしまう。

 だから伊東市の市民は、変革を望んだのだのだろう。


 田久保市長自身も、Xでこう書いている

この先、誰が市長になろうとも1度灯した改革の灯は消えない。地域を守り、そして前へと進んでいく。本日、市議会を解散する選択を決断いたしました。日々、今日しか時間は無いのだという危機感を持ち、やがて来るであろう次の世代にバトンを渡す為にも、成すべきを成して参ります」

 これを読むと、田久保市長は、議会を解散させることで、市長の座を手放さずに済む勝算を感じているように見える。

 伊東市の市議会議員の定数は20名で、議会解散を伴う不信任案の可決には3分の2以上の市議の出席と過半数の票が必要となる。

 つまり、議会解散後の市議会議員選挙で、田久保市長に賛同する議員が7人以上受かれば、その市議たちが議会を欠席しただけで、市長への不信任案を出されても可決されず、田久保さんは市長のままでいられるというわけだ。

 今年5月に田久保さんを市長にした伊東市の市民が、半年も経たずに心を入れ替えて、自民党の推薦を受ける候補者を選ぶだろうか?

 もっとも、市長選では2000票も離れていない大接戦だったし、田久保さんは市長になって半年も経っていないので、市民を救う政策を実現した実績に乏しい。

 そのため、選挙では逆風だが、田久保さんは伊東市の有権者にすべてをゆだねたのだろう。

 生きづらさを早くなくすための変革を選ぶか、それとも町が衰退しても従来通り目先の利益を取るか。
 どちらを選ぶかは、伊東市の市民の気持ち次第だ。
 それが選挙であり、民主主義だからだ。

 それが議会解散による選挙の大義そのものだが、学歴詐称の問題から端を発した議会解散は、印象が良いものではない。

 そして、恐ろしいことに、ただの印象の悪さだけで投票先を変えてしまうのが、今日の日本人の民度の低さではないか?

 そこで思い出してほしい人がいる。
 戦後で一番評価の高い政治家、田中角栄だ。

 今でも、「ロッキード事件で逮捕され、有罪になった総理だね」とからかうバカがいるが、そもそも政治家を個人的な性格や学歴の高さで評価することこそ、誰もが立候補できる民主主義の精神に反していることだ。

 政治家を判断する基準は、あくまでも「国民をどれだけ幸せにできたか」、それ一つである。

 どれだけ女癖が悪かろうと、賄賂をもらっていようと、そうした個人的な悪事をはるかに上回る幸せを国民に与えられたら、それこそが政治家としての優秀さだ。

 田中角栄は大蔵大臣(今の財務省の大臣)だった頃、東大卒の官僚を手なづけたが、彼らよりはるかに低い学歴だった。
 角栄は高等小学校の出身なので、現在の中2レベルであり、中卒未満だったのだ。

 土建屋の社長として実業家としての経験を積んだ角栄は、すべての地方都市に富を再配分する仕組みとして高速道路などの交通インフラを短期間に整えて、33本もの議員立法を成立させた

 全国に高速道路や空港を作れば、田舎の農家が作った作物を都市部や全国に売ることができる。
 それは、地方と大都市の所得格差を速やかに解消する有効な手段だったからだ。

 この実績こそ、優秀さの表れだろう。

 角栄が書いた本『日本列島改造論』には、有線テレビ、テレビ電話、職場や家庭でボタン一つでコンピューターを呼び出せるデータ通信など、インターネット時代を予測したような記述がある。

 『日本列島改造論』は1972年に出版されたので、今から50年以上も前の本なのに、政府の公式統計は自宅のコンピュータで誰でもいつでも見られるようになる未来を書いているのだ。
 先見の明があるよね。

 角栄はロッキード事件で逮捕され、有罪になったが、それはあくまでも彼個人の私的な問題であって、彼が政治家としての公的な仕事で国民が豊かになった恩恵は変わらない。
 むしろ、逮捕こそされてはいないものの、国民を幸せにすることもできないほとんどの国会議員の方が罪深いと思わないか?

 今日、国会や地方議会を見渡せば、東大・京大・早稲田・慶応・上智のような高学歴層が議員になったり、官僚になったりしている。

 だが、日本は経済大国の座から滑り落ちているし、少子化対策にも失敗し続けて人口減少が止まらないので、数十年後には日本国消滅が避けられないだろう。

 だから、学歴詐称の問題をあれこれ言う前に、考えてみてほしい。

 高学歴になったからといって、その人自身が個人的に豊かになることはできても、弱者や子どものために政策を作る動機は育てられていないのだ。

 自分だけ稼げれば、OK。
 そこで思考停止し、自分より弱い立場にいる人間を救おうという動機を育てられていない連中を、議会や行政で働かせてしまっている。
 それが、現代の日本人の愚かな選択なのだ。

 高学歴層は、勝ち組の大企業とだけ仲良くし、高学歴層の仲間が運営する新聞やテレビで知名度を上げて、自分の利益や票に結びつける。

 既に20年以上も前から、親の所得と子どもの学歴は比例しているので、現在、高学歴の大人には、子どもの頃から富裕層の家庭出身の友達しかいないのだ。

 だから、貧困家庭や子どもを救おうという動機は育たないし、誰でも努力すれば勝ち組になれると妄信している。

 当然、子どもがどれほど苦しんでいようと無視するし、国民がどんなに貧しくなっても2万円の給付さえ先送りする。

 そんな彼らのどこが優秀なの?

 自分だけ幸せになれればいいという人間を、議会に送り出してはいけないんだ。
 それは、自分の首を絞めるだけ。

 実際、こんなに物価高なのに、野党も含めて消費税をゼロにしたい国会議員は少ないじゃないか。

 改めて田久保市長の学歴詐称の問題を考えてみよう。
 この問題は、彼女がウソをついたかどうかがポイントではないのだ。

 彼女が東洋大学を卒業したかどうかなんて、あなたの生活にとってどうでもいいことではないか?

 むしろ、あなたの生活を良くするための法案と予算を、彼女が市長として実現できたかどうかを問題にすべきでは?

 もっとも、半年足らずの短い期間では、伊東市の市民を幸せにする改革を推し進めるのは難しかっただろう。
 そんな短期間では、どんな天才政治家でも無理だったはずだ。

 だから、田久保市長は、既得権を手放したくないおじさん議員たちにねらわれたのだ。
 おじさんたちは、たかが学歴詐称の話題だけで、多くの市民が田久保さんを市長から降ろすことになびくと読んでいたのだ。

 なにしろ、おじさん世代の有権者の過半数が高卒止まりだから、大卒というだけで手を合わせて拝んでしまうほど、学歴信仰という盲信があるのを、おじさん議員たちは知っていたのだ。

 それを裏返せば、おじさん議員たちは高卒以下の低学歴の市民を最初から見下していて、低学歴の市民の学歴コンプレックスを刺激し、田久保さんを市長から引きづり下ろそうと画策したってこと。

 その作戦は見事に成功し、多くの人は田久保さんが市民を信じようと議会を解散させたことの意味がわからないまま、SNSでも新聞報道でもただ彼女をバッシングすれば正義であるかのような文脈がはびこることになった。

 もし、田久保さんが市長になった直後から、市議会議員の政務活動費や収支報告について、地元の新聞やテレビなどに「調査報道をしてほしい」と呼びかけていたら、映画『はりぼて』と同じようにおじさん議員たちが続々と辞職し、改革を進める議員を増やせただろう。

 議員の数が少ない地方議会で既得権に居直るおじさん議員を減らして改革を進めたいなら、市長や知事が調査報道を新聞やテレビに呼びかけた方が早いように思うのだ。

 人格的に素晴らしくて、同時に政治家としても優秀な人間は、残念ながらこの世に存在しない。

 政治とは結果で判断される仕事であり、あなたを幸せにできたかどうかだけが評価の基準でなければ、困るのはあなた自身だろう。

 さて、ここでみなさんにお尋ねしたい。

 賄賂や女性スキャンダルなど個人的なスキャンダルはあるけれど、あなたを幸せにする政策や予算を議会に通し、速やかに実現する議員がいたとする。
 いわば、田中角栄タイプだ。

 もう一方で、何のスキャンダルも問題もなく、人格的にも素晴らしい人のように見えるけれど、あなたを幸せにする政策や予算をいつまでも実現しない優等生タイプの議員がいたとする。
 いわば、岸田文雄タイプだ。
(ちなみに岸田は早稲田大学法学部卒で、僕は早稲田の文学部を半年でやめた人です)

 あなたなら、どちらの議員に投票する?

 あなたの意見を、以下の動画のチャット欄やコメント欄に書いてみてほしい。




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