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■新しい子ども虐待防止活動へ(プレスリリース)

 この記事は、主に報道関係者向けのプレスリリースです。
 PDFをダウンロードして読みたい方は、こちらでどうぞ。

 厚労省は2004年から11月を「児童虐待防止月間」と定め、家庭や学校、地域等で児童虐待問題に対する深い関心と理解を得ることができるよう、児童虐待防止のための広報・啓発活動などの取り組みを実施してきました。

 でも、全国の児童相談所へ寄せられる虐待の相談件数は、初調査の1990年から27年間で約130倍に増え続け、昨年は13万件を突破。
 一度も減らせませんでした。
 今後、虐待の定義を新たに認めるたびに、さらに相談件数は増えていくでしょう。



 日本では毎日どこかで1人の子どもが親に殺されているという推計を、小児科学会が発表しています。
 この推計は、厚労省が把握している実態の3~5倍。

 児童相談所に相談されない虐待は、それだけ多いのです。

 一方、被虐待児を受け入れる児童相談所の一時保護施設の約2割は、すでに保護人数の定員に達したり、定員をオーバーしています。

 虐待相談の増加を、これからも指をくわえて見ているわけにはいかないでしょう。

 もはや、虐待された後の189の虐待通告ダイヤルの啓発に莫大なお金をかけてる場合ではなく、専門家ばかりが集まって学術会議を重ねてる余裕もありません。
 市民自身が日々の暮らしや仕事を通じて「子どもが虐待されない仕組み」を考え、生み出し、社会に普及していく段階です。

 もちろん、政府も虐待防止策の失敗を潔く認め、政策を抜本的に見直す頃合いでしょう。

 そこで昨年、親から虐待された1050代の100名が執筆した公募手紙本『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』dZERO)をCreate Media名義で企画・編集した今一生は、虐待防止策を根本的に見直す活動を始めました。

 その活動とは、親や教師、児童福祉や臨床心理の専門家の第三者が虐待を他人事として同情し、失敗し続けてきた従来の防止策ではなく、虐待された当事者が自分事として共感できる子ども視点で虐待をとらえ直した防止策を生み出すというもの。

 今一生が、民間の社会起業(ソーシャルビジネス)による防止策の事例や、当事者ニーズに基づく議会・行政への提言などの新しい試みをネット上で語り、「全国でノーギャラ講演をしたい」と伝えると、2017年秋、全国19か所から講演依頼が集まり、そのすべてを快諾・実行しました。

 その主催者は、イベント未経験の一般市民。
 虐待ゆえの精神病者も多かったのです。

 今年は、講演料を交通費・宿泊費込みで110万円に設定しましたが、市民開催が11か所で決定
 彼らは開催コストを賄うため、寄付や入場料を増やそうと奮闘中です。



 この講演イベントには、3つの価値があります。

  手紙本の朗読によって、虐待された当事者の痛みを自分事として感じ取れる
  ソーシャルビジネスや議会・行政への働きかけなど誰もができる防止策を学べる
  講演後のお茶会では孤立していた当事者どうしが会い、新たな防止活動が増加

 これでおわかりのように、現実の深刻さを解説するだけでなく、市民自身が作り出せる希望を語りたいのです。
 子ども虐待とは「かわいそうな子」のことではなく、自分のこと、自分の子どものことだと気づくことから、本当に必要な虐待防止策をみんなで考え、分かち合いたいのです。
 なので、各地の講演会の開催に動いている方々は、みんな意外と明るいです。

 今一生は、2017年からSTOP! 子ども虐待防止 100 プロジェクト』を推進。
 講演以外にも、虐待された痛みを訴える歌を公募し、手紙本のYouTubeでの朗読を呼びかけ、政治家へ本を手渡していくプロジェクトを始めるなど、誰もができる活動を提案・実行してきました。

 こうした「虐待された当事者の痛み」を伝える動きに触発される形で、アートによって子ども虐待の深刻さに気づいてもらう試みも広がりつつあります。

 一つは、名古屋在住のデザイナーの浅色ミドリさんが主催する『毒親フェスinアートフェスティバル』(略称、毒親アートフェス)。

 毒親アートフェスは、親から虐待された当事者100人と当事者ではない100人から平面作品を全国から公募し、112225日に名古屋の画廊で一挙展示するもの。
 すでに滋賀県の大津市市民活動センターでの巡回展も予定されています(※延期中)。
 子ども虐待防止策の講演会場でも、大阪などが巡回展に名乗りを上げています。

 絵画・イラスト・マンガ・写真など平面作品なら何でもよく、応募〆切は1110日。
 プロ・アマ問わず、作品が日々集まっています。
 デジタル画像の作品を現地でプリント出力する簡単な巡回展も、希望があれば、個人・法人を問わず応じています。
 児童虐待防止月間なら、書店や図書館、商店会なども虐待の啓発と話題つくりに便利なはずです。


 二つ目は、東京在住の発達障害者、田中ハルさんが始めた「虐待サバイバー写真展被写体募集 in 東京」というプロジェクト。

 「あなたの『生きている』が誰かの『生きる』決意に」をコンセプトに、ネット上で「親からの虐待を生き延びた人」を公募。
 10月23日時点で、8人まで撮影が終了。
 被写体になった全員が、web写真展に顔も名前も自筆の文章も公表しています。
(それらの写真に笑顔が多いことに驚くかもしれません)。


 三つめは、12月22日(土)の午前中に神戸のカフェで行われる『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』朗読会です(詳細はコチラ)。
 朗読・企画は、永瀬晴輝さん(右の写真)。

 定員10名の小さな集まりですが、こうした小さなアクションが、誰にでもできることとして始まり、広がっていくことが、子ども虐待の深刻さを「自分事」として実感するチャンスを作るのだと思います。

 以上の活動に共通しているのは、「親から虐待された当事者の視点」
 全員、虐待サバイバーであることをネットで公表しています。

 今年は、5歳で虐待死でなくなった結愛ちゃんの痛ましい事件が話題になりました。
 もっとも、その年頃から子どもはガマンを覚え、「親に虐待されてもガマンが当たり前」になるため、苦しい気持ちを誰にも訴えられないまま大人になる人がほとんど。

 親に虐待される子どもはレアケースではなく、気づかないうちに親に自己評価を低められ、「親に愛されないのは自分が悪いからだ」「自分が弱いから生きづらいんだ」と自分だけを責め続けることで、何度も何度もくり返される親の無理解に対する悲しみに耐え続けてきたのが、「ふつうの日本人」なのです。


 そのため、虐待の被害を自覚するのは、結婚・出産・子育てがひと段落する30代後半からが他の世代より圧倒的に多く、そこで被虐待の当事者はまるで夢から醒めたように、自分の弱さばかりを責め続けた積年の心の重荷をようやく下ろすのです。

 従来の虐待防止の取り組みは、第三者による虐待後の行政連携が中心でした。

 でも、障害者や性的マイノリティの当事者たちが、自分たちの権利として社会制度を変えてきたように、親から虐待された当事者が「当事者主権」に目覚め、自分の幸せの形を(親でも世間でもなく)自分自身で判断・決定・実行していける姿こそ、多くの人に自らの被虐待を気づかせ、自分たちが子どもの頃にほしかった虐待防止策を明らかにし、今後の悲劇を避ける知恵になるのではないでしょうか?

 子どもの人権を守るとは、子ども自身が「私の幸せは私抜きに決めないで」「私がどう育ちたいかは私自身に決めさせて」という権利を守ること。
 親や教師、政治家や官僚が望む幸せではなく、自分の幸せは自分で決めていいのです。

 すべての人は、子どもも含めて、自分の人生の主人公です。
 どんな人にも、自分のことを自分以外の人に決められたり、強制されたり、納得できないガマンを押し付けられる関係や環境から離れ、自立する権利と自由があるはずです。
 子ども虐待とは、その権利と自由を奪われ、自尊心を壊され、自分だけを責めるようになってしまった人たちが延々と抱える苦しみであり、子どもの頃だけの問題ではありません。

 だからこそ、親から不当な扱いを受け、奴隷化され、苦しんできた当事者自身が自分の「被虐待」の経験を語るとき、従来にはない虐待防止策がそこに生まれるのです。
 親から虐待されてきたからこそ、彼らにはほしかった制度やインフラが具体的にわかるのですから。

 この当事者運動は、これまで日本になかった新しい波であり、家庭でも学校でも職場でも政治でも主従関係の支配にまみれた日本社会を根底からひっくり返すポテンシャルを秘めています。

 新聞やオンラインニュースの記者のみなさん。
 TVディレクターやブロガー、YouTuberのみなさん。
 当事者による新しい虐待防止の取り組みを、ぜひ取材してください。

※取材目的でも、イベント当日の入場料はお支払いいただきます。
※講演会を取材される際は、なるだけで事前に今一生までメールください。
※講演会では、客の正面からカメラを向けることはご遠慮ください。 


 あなたがメディア関係者ではない場合、
以下のアクションを1つお願いします。

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