Breaking News
recent

五輪の選手のみなさん、今すぐ読んでください #東京五輪


 選手のみなさん、はじめまして。
 僕は、物書きの端くれ、今一生といいます。

 55歳のただのおじさんです(※下記の画像の方とは無関係)。
 偉そうなことは言いたくありません。
 それでも、やはり、あなたに伝えなければならないと思い、書くことにします。


 僕は子どもの頃からずっと、五輪選手を立派な人だと思っていました。
 誰よりも努力し、誰よりも自分自身を鍛え、栄光をつかもうとしてきた日本で一番の選手であり、僕ら日本人の誇り。

 そう思ってきました。
 しかし、それは僕の勝手な買いかぶりだったのかもしれません。
 僕は今、そんな浅はかな自分の考えを反省しています。

 ニュースをテレビで見ていると、五輪のメダリストが満面の笑みで勝利を喜んでいる映像が飛び込んできます。
 しかし、その競技を実務的に成立させてきたのは、五輪のスタッフと選手です。

 そのスタッフと選手は、8月5日までに352人が感染(そのうち選手は29人)してしまいました。
 これは毎日、組織委がネットで公表しているので、ご存じかもしれません。
 あるいは、コーチやIOCに感染情報を観ないよう、禁じられているのかもしれません。

 でも、今、この深刻な事実を知った以上、「自分の競技以外のことは考えなくていい」とは、まさか思いませんよね?
 「五輪と感染爆発は関係ない」なんてデマを、まさか信じてはいませんよね?

 五輪があるから一生懸命に下支えしてきたスタッフや、あなたと同じように長年の練習の苦しみを知っている選手までが感染し、そういう方々が五輪の続く限り、これからも毎日増え続けるのですよ。

 しかも、国立競技場前に集まった人たちを警備していた警察官の間でもクラスタ感染が発生、東京都では1日の新規感染者が、8月5日時点で過去最多の5042人に急増しました。


 この数字は、あくまでも東京都が把握している最小限度の認知件数です。

 無症状で検査に行かない人、陽性診断が怖くて検査に行かない人、子どもや障害などで病状を説明できない人、日本語がわからない外国人、検査所まで遠い人などは、含まれていません。

 実際の新規感染者数は、東京都の発表より何倍多いか、わからないのです。
 五輪が続けば、さらに新規感染者は増え続けます。

 すでに東京都では、感染者向けの病床を増やすよう、医療機関に要請していますが、ベッドを増やせても医療従事者を増やすのは困難です。

 五輪の会場に「医療ボランティア」として常駐せざるを得ない医療従事者もいれば、ワクチン接種に駆り出されている方もいて、手の空いてる方を探すだけでも大変だからです。


 これは、以下のことを意味します。

① 新規感染者は、自宅待機の日数を延長せざるを得ない
 →変異種で短期間に重篤化して死亡リスクが高くなる
② がんなどの深刻な病気の手術は、子どもであっても先送り
 →病状の急変に対応できなくなるため、死亡リスクが高まる
③ 都民はこれから事故に遭ったり、病気になっても入院は制限
 →早めに治療すれば治る病気も重篤化しかねず、後遺症も増える

 五輪を一刻も早くやめなければ、医療はさらに崩壊し、病人やけが人、障がい者や子どもなど、「心身の弱い人」から亡くなっていきます。

 こうした多くの方々の深刻な犠牲の上で五輪が開催され、メダルを手にしたのに、これまで勝利者インタビューで五輪開催のために感染したスタッフや選手をいたわるコメントをした選手は、1人もいません。

 コーチやIOC、組織委、スポンサー企業などから、「感染の話は一切コメントしないで」というかん口令が敷かれているのでしょうか?
 しかし、競技が終わったのなら、せめてこういうコメントは出せませんか?

「この勝利は、五輪の関係者や選手、そして競技のために動いてくれたために感染した多くの人々の痛みという犠牲の上に得たものです。
 これから私は、感染した方々にお見舞いを兼ねた感謝状を贈りたいです。
 本当は、1人1人の感染者に直接お見舞いに行きたいです」

 これから試合のある選手なら、緊急事態宣言が首都圏だけでなく、大阪なども出される今、記者会見を開き、こんなコメントを発表してほしいです。

「私たち選手の競技を支えたために感染した五輪の関係者や選手は、既に352人にまで増えてしまいました。
 日本は、感染防止に完全に失敗しました。
 医療崩壊で自宅待機を強いられ、不安な日々が続いてる感染者も多いです。  彼らの深刻すぎる痛みを思えば、私はもはやメダルなどいりません。
 命に係わる犠牲者を増やしてまで得たい栄光などありません。
 私は、五輪選手である前に、人間です。
 誰かの痛みや死と引き換えに何かを得たいとは思いません。
 私たちの活躍の場として五輪を必死に支えてくれた人たちの感染の痛みを見ないふりして強行開催を続けるのは、レイプそのものです。
 極限まで体を鍛え上げた『強者』の私たちが、誰かを感染させて『弱者』に変える五輪を続けるなんて、私にはもう耐えられません。  私たちアスリートは、バッハや電通、組織委の奴隷ではないんです。  何が栄光に値するかは、私自身が決めます。  これ以上、新規感染者を増やさないこと。
 それこそが今、世界中の選手が手と手を取り合い、分かち合える栄光です。
 これからも大勢の方を新規感染者にする五輪を、私は辞退します」

 僕は、今でも五輪選手を尊敬しています。
 心無い人は「スポーツ選手なんて、しょせんは社会性がない筋肉バカ」と平気でdisりますが、僕はそこまであなたが愚かだとは思いたくないのです。

 自分の栄光が、誰かの感染や死という重い犠牲の上に成り立っている現実をまっ正面から見据える勇気を持つことこそ「スポーツの力」だと信じたいのです。

 五輪は、子どもも観ています。

 犠牲を最少化する勇気を奮い立たせるか?
 それとも、犠牲など忘れ、自分だけの栄光に居直るのか?

 どちらをこれから五輪選手を目指す子どもに見せたいのかは、あなた自身が自分で決めていいことです。
 あなたにだって人間としての良心があると、信じさせてくれませんか?




【関連ブログ記事】

★今一生のYouTubeチャンネル登録はコチラ


上記の記事の感想は、僕のtwitterアカウントをフォローした上で、お寄せください。


下の「シェア」「ツィート」をポチッと…



55分でサクッとわかる
子ども虐待の現状と、新しい防止策

conisshow

conisshow

Powered by Blogger.