300万部という異例のヒットになったこのマンガを読んでいると、この国には子どもを助ける社会的インフラがないことに気づかされた。
このマンガについてXのスペースで話してみると、障害当事者から「特殊支援学級で起業を教わりたかった」という声が上がった。
雇われて働く限り、人権の面でも賃金の面でも障害者は差別されるからだ。
自分で自分のしたい「できる仕事」を作り出せる方法を6歳から18歳まで12年間も学べば、障害者は福祉の範囲の外でも生きていけるからだ。
マンガで描かれた「みいちゃん」も、特殊支援学級で仕事づくりを12年間も楽しく身につけられていたら、セックスワークに就く事情は失われたはずだ。
問題は、「自分にはセックスワークしかできない」と思い込ませてきた周囲の環境なのだ。
実際、子どもの障害属性を認めたがらず、医者にも診せない毒親はいくらでもいて、親権を平気で濫用するため、子どもは奴隷のように苦しめられている。
もっとも、日本の子どもは、障害属性でなくても、多くの生きづらさを大人に与えられている。
親・親族からの虐待、貧困家庭での飢え、学校での性被害、交通事故の被害、不当な法律による人権侵害、世襲の強制、子どもというだけで向けられる差別など、日本の子どもは生きづらさに耐え続けることを強いられているのだ。
そこで、子ども(未成年)がそこへ行けば、さまざまな困難を乗り越えられる場所を構想してみたい。
名付けて、「CPP(Children Power Park)」構想だ。
小学校の教室2つ分ほどのスペースで、常時開設(365日休みなし)している子どもの駆け込み寺のような施設を思い浮かべみてほしい。
そこへ行けば、子ども(18歳未満)はいつでも無料で食事ができ、自分の生きづらさや被害を人前で話したり、文章を書くことによって万円単位の収益を得られる。
子どもの権利や虐待などについてマンガや小説などで学べるし、必要であれば、無料で弁護士と法律相談や訴訟ができたり、医者の診断を受けることもできる。
もちろん、遊んでも誰からも叱られないし、学校の勉強の成績で判断されることもない。
パソコンも利用できるし、その場で相談相手を選んで通話もできる。
学校に行かなくても、自分にとって必要なことを学べる他、同じ苦しみに耐えている仲間をそこで見つけることもできるし、仕事づくりを助け合いながら一緒に取り組んで稼ぐこともできる。
こうした施設は、行政には運営できない。
行政は法律と予算の範囲でしか動きようがないため、現実に生きづらさを抱えた子どもたちにとって満足度の高いサービスを提供できないからだ。
だからNPOもしくは一般社団法人のような組織を立ち上げ、市民・地元企業などからの寄付金を原資に立ち上げ、大ヒットした歌手の印税や、大ヒットしたマンガの印税の一部を寄付してもらったり、富裕層向けの寄付金調達イベントを行ったり、オリジナルの商品・サービスを販売して収益を作る必要がある。
日本に1個でも以上のようなCPPが運営できれば、全国・世界から人が最先端の児童福祉を学びに来るため、観光資源にもなるだろう。
成功すれば、チェーン展開も望める。
もっとも、僕自身は既に60歳になり、主導的にヒトやカネを集める体力は失われているので、若い人材に革命的な仕事がしたい覚悟があれば、アドバイザーとして支えたい。
既存の児童福祉が、子どもの満足度さえ問う発想がないほど大人の一人よがりになっている現実に甘んじて定年まで働き続けるのか、それとも民間で子どもの自発的な意志に応えられる場所を作り出すのか、大人こそ自分の胸に尋ねてほしい。
本気で取り組みたい方からの相談には、いつでも乗りたいと思う(conisshow@gmail.com/今一生)。
