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日本の総理大臣の知能は、どん底まで落ちてしまった印象だ。
そう思わせるニュースが2つあった。
一つは、ICC(国際刑事裁判所)の赤根智子所長に関する高市総理のコメント。
もう一つは、障害者たちから届いた手紙に関する高市総理のコメントだ。
まず、ICCという聞きなれない組織について解説しておくと、International Criminal Court、日本語では「国際刑事裁判所」と訳される。
国際関心事である重大な犯罪について責任ある「個人」を訴追・処罰することで、将来において同様の犯罪が繰り返されることを防止することを目的に、2002年にオランダに設置された国際裁判所だ。
このICCは国連から独立してはいるが、日本を含む125の国と地域が締結している。
ただし、アメリカ・ロシア・中国・インド・イスラエルは加盟していない。
そうなると、大きな国とICCの間で緊張関係が生まれる。
ICCは、加盟していない国の個人に対しても戦争犯罪の責任を追及するが、加盟していない国に住む「責任ある個人」(大統領など)は主権国家としての立場として加盟していない組織からの命令に服従したくないからだ。
たとえば、2023年、ICCはウクライナ戦争に関連してロシアのウラジーミル・プーチン大統領と側近に対し、ウクライナから子どもたちを違法に連れ去ったとして逮捕状を出した。
その際、アメリカは歓迎し、証拠提供など協調姿勢を示した。
ところが、2024年、ICCはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相やハマス幹部らに対する逮捕状を発付すると、アメリカは「ICCの越権行為」と批判し、ICC解体を視野に入れた“全面戦争”に発展した。
今回トランプ大統領がICCの赤根智子所長を制裁することにしたのは、「ICCと締約していないアメリカやイスラエルの個人を逮捕しようとするなんて管轄権がなく、悪意に基づく権限濫用だ」と反発したからだ。
実際に、赤根所長のアメリカ国内における個人資産は凍結された。
これは、アメリカ国内にある金融機関に貯金していたお金が引き落とせなくなるだけでなく、アメリカ企業との契約したサービスも受けられなくなる可能性が高い。
カードやAmazonで買い物ができなくなったり、gmailが使えなくなったり、スマホで通話できなくなったり、下手するとアメリカと関係する飛行機に乗れなくなる恐れがあるのだ。
しかし、問題はそうした個人の生活を制限させるところにとどまらない。
ICC解体にまで進んでしまうと、アメリカやロシア、中国やインドなど大きな国ほど戦争しやすい世界に逆戻りしてしまうことになる。
まさに第3次世界大戦を導かないようにするためにも、ICCの存在は人類の最後の希望なのだ。
高市早苗首相は8月25日、「日本は国際社会における法の支配を一貫して重視している。今回の措置は日本の立場と相いれるものではなく、大変深刻に受け止めている。米国には必要なタイミングで働きかけを行っていく」とコメントした。
高市総理は、そのコメントをそのままトランプ大統領を前にして言えるだろうか?
日米安保を維持することを思えば、強く言えるはずがない。
赤根所長には、制裁される前から「金融取引に困らないようアドバイスを行った」と高市総理は説明したが、そのこと自体が最初から白旗を振っているようなものだ。
人道的な意味でも、国際協調の意味でも、高市総理はトランプ大統領にICCに従うように求めることなど、できやしないのだ。
かといって、日米軍事同盟以外で、たとえばアメリカの富を増やしたり、新しい技術を提供するなど、トランプ大統領の気持ちを動かせるだけの強い交渉材料をふだんから備えていないのが、高市総理なのだ。
高市は、史上サイテーの総理大臣と言ってもいい。彼女ができるのは、トランプに飛びついて抱き留めてもらうことだけだ。
というのも、国内事情にも的はずれな対応を平気でするからだ。
れいわ新選組が党名を改め、「いのちの党」になったが、その共同代表の天畠大輔さん(参議院議員)は、8月27日に高市総理に総理官邸で会った。
天畠さんは、障がいがある当事者114人が戦争にまつわる思いを綴った手紙を高市総理に渡したのだ。
天畠さんのXを読み上げてみよう。
本日、「さよなら優生思想女性障害者の会」の皆さんとともに、全国114名の障がい当事者から寄せられた、反戦と軍拡反対を訴える手紙を高市総理に直接手渡しました。… pic.twitter.com/MserSTi8cg
— 天畠大輔(参議院議員) (@skyfarm1229) August 27, 2026
総理官邸で面会したのは、障がいがある当事者114人から寄せられた手紙を総理に手渡す『高市首相にお手紙アクション』で、手紙には防衛費増額や武器輸出などに反対する声が寄せられたそうだ。
天畠さんが「平和を守るために防衛力を強化する考えは疑問だ」と指摘すると、高市総理は「全く防衛をしないで国民の命や領土を守れるかと言ったら、そうではないのではないか」と反論したという。
障害者の方々が戦争を心配するのは、相手の国を侵略する戦争だろうが、自分の国を守る戦争だろうが、戦時中は障害者が役立たず扱いされる恐れが高いからだ。
なのに、高市総理は自衛のための戦争には武器が必要だと答えている。
つまり、相手が障害者であることをまったく意識していないのだ。
そもそも、まだ戦争をしていない今でさえ、障害者の暮らしぶりは、健常者と比べて平均的に貧しいままだ。
これは福祉政策や福祉の予算が十分ではないことの証拠であって、「戦争を準備する金があるなら福祉予算を増やしてほしい」と障害者が望むは、切実な願いなのだ。
そもそも、自衛のための戦争であっても、日本は食糧自給率3割で、エネルギー自給率は1割の国だ。
つまり、戦争を始めて、他の国からの輸入が止まれば、食事は1日1食とれるかどうか、電気は太陽光以外はほとんど使えない生活になる。
飯も満足に食えず、電気もつかない生活を続けて、戦争ができるか? できるわけない。
だから、自衛権があっても、それを行使したところで、必ず負ける。
そもそも戦争をしないと決めた憲法通りに武器に予算を使うのはやめて、食糧自給率やエネルギー自給率がせめて70%以上まで引き上げられるように、予算と政策を考え、実行するのが、政治家の仕事なのだ。
そういうなかなかハードルの高い難題に、高市総理が向き合おうとしているとは、とても思えない。
かといって、優秀な総理大臣を自民党やその支持者たちが育てられる時代でもないだろう。
障害者に代表されるような少数派の意見を政策や予算に反映させたいと思える人を、小さい頃から育てようとしない限り、日本はいつまでも「政治は3流」の時代を続けるのだろう。
子どもの頃に、少数派の声を大事にするように育てるには、どんな取り組みをするといい?
あなたが、自分とは異なる少数派の存在に気づいたのは、何がきっかけだった?
この社会には、障害者だけでなく、少数民族もいれば、外国籍の人もいれば、親がいない人もいるし、中卒の人やLGBTもいる。
あなたが少数派と出会ったのは、どういうきっかけかな?
