それが、栗原心愛（みあ）さんだ。
小児科学会の推計によると、こうした「虐待死」で殺された15歳未満の子どもは年間350人以上。
日本では、毎日1人の子どもが親に殺されているんだ。
事件として報道されるのは、そのうちの300分の1程度にすぎない（約0.3%）。
死んでしまったら、もう誰にも気持ちが言えない。
それどころか、生きている時でさえ、みあさんは、いじめアンケートの回答を知った父親によって、暴行の事実を外で言うことを封じられていたようだ。
もう、彼女の声は、誰にも届かない。
しかし、彼女と同じように親から虐待され続けてきても、必死で自分の命を守りながら生き残ってこれた人たちがいる。
彼らは「虐待サバイバー」と呼ばれる。
そして、その虐待サバイバーたち100人が書いた本がある。
『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば？』（dERO刊）だ。
この本には、みあさんが言いたくても言えなかった思いが込められている。
親に虐待されるということが、どれほどつらいことなのか。
虐待された後に大人になると、どれほど生きづらいのか。
虐待されても、誰にも救われないという社会がどれほど残酷なものなのか。
虐待サバイバーたちが、そんなつらい過去を思い出す恐怖と不安と戦いながら、勇気を奮い起こして書いたのが、『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば？』なんだ（※内容の一部はこの動画で読める）。
今回、みあさんの死を招いた責任者は、父親だけではない。
子どもを守るはずの責任者たちの仕事のまずさを見逃すわけにはいかないだろう。
責任者たちは、誰一人として自ら辞職しない（※2019年2月3日時点）。
自分たちが会議した結果、子どもを殺すという取り返しのつかない不祥事を招くことになったのに、世間に謝罪して終わりでいいわけないじゃん！
彼らのほとんどは、みあさんの遺族にも謝罪してないようだし、そのまま雲隠れで済ませていいわけないよ。
子どもが行政の不祥事で亡くなっても、世間に謝罪して済んでしまうのでは、今後も同じ対応を全国の他の町がとることになる。
こんな悪しき前例を作ってしまったのでは、みあさんの命は浮かばれない。
そこで、これを読んでいるあなたにお願いがある。
今回の責任者たちにこの本を1冊、送りつけてみないか？
今回の一件で、自分も何か虐待防止になるようなアクションを起こしたいと思うなら、責任者が辞職で責任を取らない以上、せめてみあさんが家の外のみんなに言いたくてもどうしても言えなかった思いを、この本を贈ることで責任者に伝えてみないか？
怒りにまかせて該当小学校へ爆破予告のメールを送るより、親に虐待された苦しい気持ちを伝える方が、はるかに冷静で前向きな反省の促し方だよ。
以下に責任者の名前と彼らの罪、住所を列記しておく。
Amazonなどでは、送り先を自分以外の住所に変更できる。
1人1冊だけでいいから、送ってみよう。
同じ宛名に同時に複数の人が送っても、さほど問題はないだろう。
むしろ責任者の周囲の人たちが本を読むチャンスが増える。
（※送り先にリンク先からメール、あるいはfaxで本を送った趣旨を伝えておこう）
■責任者の住所リスト
◎野田市長・鈴木有
→市内の子どもが行政の不祥事の結果で亡くなっても自ら辞職しなくていいという悪しき前例を作り、世間に謝罪すれば一件落着というお墨付きを全国の市長に与えた
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 市長室 野田市長・鈴木有
http://www.city.noda.chiba.jp/shichoshitsu/1010381.html
◎野田市・教育委員会 教育長・東條三枝子
→加害者の父親に被虐待児の虐待回答を見せた次長の判断を許可し、殺人を動機づけた
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 生涯学習部 教育総務課 教育委員会
教育長・東條三枝子
http://www.city.noda.chiba.jp/kyoiku/1011962/1009299.html
◎野田市・教育委員会 教育長・佐藤裕
→加害者の父親に被虐待児の虐待回答を見せた前・教育長（東條）の判断の問題を後任者の責任として公開せず、父親の殺人との関連を隠ぺいした
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 生涯学習部 教育総務課 教育委員会
教育長・佐藤裕
http://www.city.noda.chiba.jp/kyoiku/1011962/1009299.html
◎野田市教育委員会・矢部雅彦（学校教育部次長 兼 指導課長）
→加害者の父親に被虐待児の虐待回答を見せ、虐待のエスカレートと殺人を動機づけた
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 生涯学習部 教育総務課 教育委員会
矢部雅彦（学校教育部次長 兼 指導課長）
http://www.city.noda.chiba.jp/kyoiku/1011962/1009299.html
◎野田市教育委員会・高橋保（教育長職務代理者）
→加害者の父親に被虐待児の虐待回答を見せる次長の判断を許可し、殺人を動機づけた
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 生涯学習部 教育総務課 教育委員会
高橋保（教育長職務代理者）
http://www.city.noda.chiba.jp/kyoiku/1011962/1009299.html
◎野田市教育委員会・伊藤稔（教育委員）
→加害者の父親に被虐待児の虐待回答を見せる次長の判断に賛同し、殺人を動機づけた
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 生涯学習部 教育総務課 教育委員会
伊藤稔（教育委員）
http://www.city.noda.chiba.jp/kyoiku/1011962/1009299.html
◎野田市教育委員会・飯田芳彦（教育委員）
→加害者の父親に被虐待児の虐待回答を見せる次長の判断に賛同し、殺人を動機づけた
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 生涯学習部 教育総務課 教育委員会
飯田芳彦（教育委員）
http://www.city.noda.chiba.jp/kyoiku/1011962/1009299.html
◎野田市教育委員会・永瀬大（教育委員）
→加害者の父親に被虐待児の虐待回答を見せる次長の判断に賛同し、殺人を動機づけた
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 生涯学習部 教育総務課 教育委員会
永瀬大（教育委員）
http://www.city.noda.chiba.jp/kyoiku/1011962/1009299.html
◎野田市教育委員会・長妻美孝（学校教育部長）
→加害者の父親に被虐待児の虐待回答を見せる次長の判断に賛同し、殺人を動機づけた
〒278-8550 千葉県野田市鶴奉7番地の1
野田市役所 生涯学習部 教育総務課 教育委員会
長妻美孝（学校教育部長）
http://www.city.noda.chiba.jp/kyoiku/1011962/1009299.html
◎野田市立山崎小学校 校長・石山由美子
→「誰にも見せない」と児童に約束したいじめアンケートの回答を担任以外の教職員・教育委員会に見せ、加害者の親に見せる結果を招いたばかりでなく、加害者の父親に対して情報開示を約束する念書を書いて、教育委員会に回答のコピーを見せられるようにした
〒278-0022 千葉県野田市山崎2733
野田市立山崎小学校 校長・石山由美子 https://schit.net/noda/esyamazaki/syoukai#
◎野田市立山崎小学校 主幹教諭・遠藤克明
→「誰にも見せない」と児童に約束したいじめアンケートの回答を担任以外の教職員・教育委員会に見せ、加害者の親に見せる結果を招いたばかりでなく、加害者の父親に対して情報開示を約束する念書を書く校長に同意した
〒278-0022 千葉県野田市山崎2733
野田市立山崎小学校 主幹教諭・遠藤克明
https://schit.net/noda/esyamazaki/syoukai#
（※主幹教諭とは、学校教育法により設けられた任意設置の役職。児童の養護および栄養の指導、管理をつかさどる）
◎野田市立二ツ塚（ふたつか）小学校 校長・杉崎哲実→発育測定の際に心愛さんの体に虐待が疑われるあざがないか確認したが、「特に報告はなかった」として家庭訪問もせず、保護者面談でも「虐待の兆候がなかった」と判断し、家庭での心愛さんの様子について聞き取りしなかった。
〒278-0016 千葉県野田市二ツ塚485-2
野田市立二ツ塚小学校 校長・杉崎哲実
http://schit.net/noda/esfutatsuka/
◎千葉県柏児童相談所 所長・二瓶一嗣
→頬にたたかれたような痕があった心愛さんは「お父さんが怖い」と言っていたのに、一時保護を解除し、学校に約1カ月間姿を見せなくなったことを知った後も自宅を1度も訪問せず、父親との面会も怠った前任の所長の仕事ぶりを是正しないまま、虐待を放置した。
〒277-0831 千葉県柏市根戸445-12
千葉県柏児童相談所 所長・二瓶一嗣
https://www.pref.chiba.lg.jp/jika/soudan/jidou/soudanjo.html
◎千葉県柏児童相談所 前所長・奥野智禎
→頬にたたかれたような痕があった心愛さんは「お父さんが怖い」と言っていたのに、危険性を認識せず、一時保護を解除し、虐待死を導いたが、その後は「詳細は記憶にありません」と釈明をくり返した。
メディアに取材される以外、自ら謝罪会見はしていない。
〒277-0922 千葉県柏市大島田48番地1（沼南庁舎4階）
教育研究所気付 奥野智禎
◎文科相・柴山昌彦→「ほかの人には見せない」という守れない約束を児童に提示するアンケートのやり方を大臣なのに放置し、全国の学校に対する児童・保護者・市民の不信感を高めた
〒100-8982 千代田区永田町2-1-2
衆議院第二議員会館822号室 柴山昌彦
http://www.shibamasa.net/accsses.html
◎前・厚労相 加藤勝信
→虐待防止に必要な予算・人員・施設が致命的に不足している問題を知りながら放置し、船戸結愛ちゃん（5歳）の虐待死事件後も制度改革に取り組まず、心愛さんの虐待死を招く問題を温存した
〒100-0014 千代田区 永田町２丁目１−２
衆議院第二議員会館 加藤勝信
https://www.katokatsunobu.net/%E4%BA%8B%E5%8B%99%E6%89%80%E5%9C%B0%E5%9B%B3/
◎厚労相・根本匠
→児童虐待防止を十分に機能させるだけの予算を割かず、虐待を防ぐ法制度改革にも取り組まず、心愛さんの虐待死の事件後も省庁を超えたプロジェクトチームを作らないまま
〒100-0014 千代田区 永田町２丁目１−２
衆議院第二議員会館1213号室 厚労相・根本匠
https://www.t-nemoto.com/maps/index.php
ちなみに、『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば？』を買うと、編著者の僕（Create Media＝今一生）に定価の10％の印税が入る。
それを根拠に「虐待死に便乗して儲けやがって！」と思う人がいるだろう。
しかし、僕が虐待サバイバーから集めてwebで無料公開した「みんなの『日本一醜い親への手紙』」のリンクを責任者たちにメールで伝えても、彼らは決して見ない。
ネットにある内容は、自分が見たいものだけを見るのであって、見たくないものは最初から見ないのだ。
職場に本が送り付けられてくると、どんな内容かを目を通してから本の対処を判断するのが、公職を担う役人の仕事だ。
だからこそ、送りつける価値がある。
それと、冒頭で述べたとおり、年間で数件しか虐待死は報道されないし、報道されている期間しか日本人は子ども虐待に関心を持ってくれない。
だから、そのタイミングで虐待サバイバーの思いを伝えていくしかないんだ。
「虐待死に便乗して～」という批判にさらされても、子ども虐待の残酷さ、専門家が作る防止策が失敗し続けている事実、虐待サバイバーが勇気をふり絞って出した声に一人でも多くの人が関心をもてるようにするため、僕は「サバイバー100人が書いた本を買って読んでください」と言い続けたい。
だって、サバイバー100人がつらかった思いを込めた本なんて他にないんだから。
子どもの命を守るはずの責任者たちに虐待の深刻さに気づかせられるなら、僕1人が批判されようと、お安い御用。
だから批判なんて屁のかっぱで、堂々と言いたい。
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あなたの住む自治体も野田市と同じくらいアホな責任者たちがいるなら、ぜひ責任者の名前・住所を調べて『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば？』を送りつけよう。
もちろん、卒業した小中高の図書館に寄贈して、未成年自身に虐待されている自覚を促すのも、立派な虐待防止活動だ。
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