朝日新聞の取材によると、「虐待死の非公開」は、千葉県の児童家庭課が、個人情報保護条例を所管する審査情報課に条例を適用できるか確認しないまま、独断で方針を決定したのだそうです。
審査情報課は、「個人情報保護条例は死者には適用されない」とコメントしたそうですが、当たり前のことです。
このコメントを逆に言えば、生きている人は誰でも自分の個人情報について自分で公開範囲を決められる権利があるわけです。
たとえば、行政文書内に「虐待死で死亡した女児の女系親族●●●●」と黒塗りにされたら、あなたがその女系親族の一人なら、女児の虐待死と全く関係なくても、ご近所や学校関係者、ジャーナリストなどから「容疑者」のようなまなざしを受けることになります。
それなら、最初から黒塗りにせず、ちゃんと名前を明記すべきでしょう。
最初からすべての情報が公開されていれば、名前を明記されたくない人自身が、審査情報課に自分の名前を黒塗りにしてほしいと請求し、その請求の事実を記録として役所が管理するという仕組みにする方が、「公共の福祉」にかなうことではありませんか?
役人が条例を根拠法にして公開の範囲を判断する際、行政文書の中に書かれた個人それぞれがどこまで公開したいのか(=どこまで非公開にしたいのか)を確認しないまま、勝手に一部を黒塗りにするのは、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と明記する憲法第13条に違反しています。
ここでいう「公共の福祉」とは、虐待死の場合、虐待死を二度と起こさないために客観的事実を明確に記録すること。
なので、役人が恣意的に虐待死に関わった人の名前を勝手に消すほどの裁量権など、ありえないことになります。
行政文書における「黒塗り」の非公開問題は、千葉県だけでなく、中央省庁でも、ほかの多くの自治体でも起こっています。
だからこそ、誰もが1分でできるネット署名を始めているのです。
★千葉県と市原市は、「虐待事件の非公表」を撤回して!
http://chng.it/TPnr7Wm7
●行政以外は、独自調査で行政以上に情報を開示している
行政文書の黒塗りや非公開については、都知事選でも争点になっていません。
しかし、政治家が行政に対して情報を探ろうにも、役人が必要な情報を提供しなければ、政策の根拠を失い、議会での議論も成り立たなくなります。
東京都公文書情報公開システムの運用に関する要綱には、こう書かれています。
「非開示情報を含む公文書情報を公開システムで情報提供する場合、主務課は、非開示部分を除いた上で公表する。この場合においては、当該非開示部分を黒塗りし、削除し、又は他の文言、記号等に置換する等の処理を行ったものをスキャナ等により読み取り、 画像としてPDFファイルを作成した上で公開システムに登録する」
つまり、公文書自体が最初から「非開示」を含んでいるものになっているのです。
よほど外国に知られたくない軍事機密ならまだしても、それ以外の情報が、私たちが払った税金で雇われている役人によって勝手に隠蔽されてしまうのは、おかしいです。
虐待死に関して調査しているのは、行政が作った第三者委員会だけではありません。
民間のジャーナリストや市民活動家、警察、裁判所などでも、それぞれ独自の調査・取材・ヒアリングなどを行い、事件の再発防止にとって必要な情報をなるだけ公開しています。
たとえば、新聞だけでも、ここまで情報を出しているのです。
こうした他の多くの情報公開より、行政の把握した情報が黒塗りによって薄くなれば、そもそも開示請求する意味は薄まってしまいます。
第三者委員会の調査がどこまで精度の高い内容なのかもわからなくなってしまえば、第三者委員会のメンバーへの信頼度も下がってしまうでしょう。
だからこそ、千葉県、そして千葉県の助言を鵜呑みにした市原市には、「虐待死の情報を公開しない」という方針を撤回する表明をしていただきたいですし、県議会議員や市議会議員も議会で担当課の役人に撤回の記者会見をするよう、迫ってほしいです。
それは、1分で済むあなたのネット署名から始めます。
10万人分が集まり次第、千葉県庁と市役所に新聞記者やNHKなどの取材陣と一緒に持参します。
★千葉県と市原市は、「虐待事件の非公表」を撤回して!
http://chng.it/TPnr7Wm7
署名を印刷する費用が1.2万円以上に上るため、1000円単位の寄付を集めてます。
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口座番号 4768685 普通預金
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