日本では、全国の児童相談所に寄せられる子ども虐待の相談件数が、30年間も増え続ける一方だ。
しかも、今年は新型コロナ対策で親が外出自粛をし、子どもが一斉休校に見舞われた。
すると、世界中で夫婦間のDVが増えた。
父母の争いを子どもが見ることは「面前DV」と言われ、心理的虐待になる。
親子が長い時間、同じ家に暮らせば、親は子どもを虐待し、耐えきれなくなった子どもは家を飛び出す。
来年の相談件数が過去最悪の20万件を超えるのは必至だ。
とくに、少女は性を媒体にして「見知らぬ大人」とも出会うし、仲の良い友達や恋人に救いを求めることもある。
すると、望まぬ妊娠で泣き寝入りすることになる。
神戸新聞は「10代の妊娠急増」を伝え、毎日新聞も「増える10代の妊娠相談」を報じた。
しかし、子どもが家にいられない事情を作っているのは、親だ。
子どもの自主避難を問題行動のようにとらえるのは、間違ってる。
それぐらい、日本では子ども虐待が軽視され、関心外にされてる。
新聞もテレビも、親の子育ての苦労ばかりに目を向けさせる。
だから、子どもの人権が守られていないことに多くの大人が気づいていない。
気づいたとしても、「あら、かわいそうね。虐待なんてなくなればいいのに」と祈るばかりで、自ら解決のために動くことはなく、結局は他人事にしてしまう。
虐待相談の件数を、30年間もの長い間、ただの一度も減らせなかった。
この国の虐待防止策が失敗し続けているから。
何度も言う。30年間だよ。
大人が潔くその失敗を認め、政治家に抜本的な見直しを迫らないなら、誰が子どもを虐待から救えるの?
●政治家を動かし、虐待防止策を更新させるため、一緒に動いて!
大人が動かなければ、子ども虐待はこれからも永遠に続く。
いま動かなかったら、22世紀になっても子どもは虐待され、殺されているだろう。
こんな悪夢には、もう耐えられないんだ!
だから、僕や、全国にいる虐待サバイバーは動き出した。
2017年に僕が無料の「子ども虐待防止講演会」をやるとネットで宣言すると、全国18か所の市民から依頼があり、それぞれの土地で市民自身がチームを作って講演会を実現してくれた。
翌2018年は、講演に加え、虐待サバイバー数名による「親への手紙」を朗読するイベントの開催を呼びかけたところ、全国11か所の地元市民がスタッフを募って運営グループを作り、開催費をネット上からの寄付で賄うことで実現できた。
こうした主催者は、最初はたった一人で「うちの町でも開催したいです」というメールを僕に送ってきた。
中には、精神障がい者の方もいれば、生活保護の受給者もいたし、小さな子を育てているママさんもいた。
イベントを開催・運営するなんて、みんな初めてだった。
ボランティアのスタッフを集めるのも、開催コストを賄う寄付を集めるのも、会場に参加者を集めるのも、やりながら覚えていった。
運営上の不安を全部、僕が彼らと毎日のLINEでやり取りをしながらそのつど解決し、見事、イベントの実現をなしとげたのだ。
2019年は、虐待サバイバーが自分で書いた「親への手紙」の朗読と僕の講演に加え、地元の政治家も集めて虐待防止策をさまざまな市民と議論する「子ども虐待防止策イベント」として地元開催を呼びかけ、開催マニュアルを公開すると、全国5か所で開催できた。
どこの会場でも5人以上の政治家(町議・市議・県議)が参加し、国会議員も含めて5か所で合計39名も集まった。
こうした政治家と僕は、イベント後もfacebookなどで連絡を取り、それぞれの土地で条例や法律の改正に具体的に動き出すチャンスになった。
妊娠の時点から「子どもの人権」「虐待とは何か」「親権の責任」を学ばせる父子手帳を父親に渡す条例成立のための情報交換や、虐待された人が自己負担してる医療費を役所が全額その人に返金して親に請求する条例のための議論、虐待されてる子どもを民間人でも救えるようにするための法解釈や議員立法なども国会議員と話を詰められるようになってきた。
政治家を動かせば、これまで失敗続きだった虐待防止策を変えられる。
こんな発想で虐待防止策を作り出そうと動くのは、これまで誰もしなかったこと。
1人でも多くの政治家が子ども虐待の深刻さを知り、防止策の失敗点を理解し、「よし、もう議会にはかって変えよう!」とその気になってくれるチャンスを作る必要がある。
だからこそ、僕や全国の虐待サバイバーは、『子ども虐待防止策イベント』を今年も全国で開催するために動き出してる。
大阪チームはブログで開催コストを賄う資金調達を始めてるし、東京チームでは7月25-26日にミーティングが予定されてる。
福岡でもFacebookで女性を中心に動き出す気配があるし、静岡県沼津市では「がんたつ」さんを中心に初ミーティングが始まりそうだ。
大分県でも葉月えみさんが発起人をやると決めたし、横浜や沖縄でも発起人が現れたし、名古屋でも開催に動きたい人が出てきそうな雰囲気だ。
そうした地域でボランティア・スタッフに少しでも参加したい方は、僕にメールしてくれれば、いつでも地元チームにつなぐ。
あなたが他の町に住んでるなら、このリンク記事を読んで、僕にメールを。
東京の23区外でも、東北の山奥でも、イベントに呼ばれれば、僕は飛んでいく。
「子ども虐待防止策イベント」がどれほど大きな価値を持ってるかは、このリンク記事でわかるはず(※参加者の声をtwitterから拾ったものが読める)。
イベントは「やってみたい!」と思う、たった一人から始まる。
2018-2019年、どこの町でも50席程度の集客を達成し、20万円程度の開催費の寄付も実現できて赤字にならなかったし、政治家に声をかければ、招くことだってできた。
この国では、毎日1人の15歳未満の子どもが親に虐待されて殺されてる。
大人が一人で不安を抱えて何もしないでいる時間なんて、もったいない。
「自分にはとてもできない」と思い込んでいても、らちがあかない。
僕(今一生)と一緒なら、あなたにも必ずできる。
不安なんて吹き飛ばして、さぁ、一緒に動こう!
(7月から動き出さないと、10~12月の開催が厳しくなる。今すぐメールを。conisshow@gmail.com)
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