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お笑い:子ども虐待 WRHのネタで関心を拡大!?

 娘を性的虐待した父親が無罪判決を勝ち取った裁判が、ネット上の話題になっても、虐待防止策を公約に掲げない立候補者が続々と統一地方選で当選している。
 「この判決はおかしい」と思う人でも、選挙の際は子ども虐待防止策を争点にしない。

 この現実を前に、子ども虐待が深刻であるがゆえに、人々の関心から遠ざけられている空気を感じざるを得ない。
 ならば、子ども虐待の話題は、ジャーナリズムよりもっとカジュアルな場所で語られる必要がある。

 たとえば、お笑いだ。
 アメリカでは、黒人コメディアンが、21世紀の今なお差別されている深刻な現実を、自虐ネタにして笑いをとって稼いでいるという。
 日本では、虐待される子どもの視点で自虐ネタを作り、笑いをとってるコメディアンはまだいない。
 最初にやれば、必ず稼げるし、テレビや新聞などの取材も殺到する!

 「社会派ネタだから、どうかなぁ…」と恐れる必要はない。
 ウーマンラッシュアワーは、沖縄・辺野古の基地建設という深刻な問題や原発問題なども2017年に漫才に盛り込んで笑いを取ったし、話題にもなった。
 その掛け合い漫才のフォーマットをそのままに、ネタだけを子ども虐待に置き換えてみたらどうなるかな?


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A:最近、子ども虐待の相談件数がどんどんどんどん増えてきておりましてね
B:確かに多いですよね
A:え~、一昨年だけで全国に児童相談所に寄せられた虐待相談は13万件以上
B:多いよ、これは
A:全国の児相に初調査した1990年は年間1000件ほどだったのに、27年間で130倍!
B130倍! 増えすぎでしょ
A2018年には5歳の結愛ちゃんが親から虐待されて殺されましたねえ
B:ごく少数ですけどねえ、虐待死は
A:今年(2019年)も10歳の心愛(みあ)ちゃんが親から虐待されて殺されましたねえ
B:ありましたねえ、おったおった。
A:小児科学会によると、15歳未満の子どもが1年間で350人も親に殺されてるそうですよ
B:毎日1人の子が親に殺されてる!
A:年間350人は、厚労省発表の3倍以上ですからねぇ
B:厚労省は29年間に虐待相談ばかり増やして、虐待そのものは減らしてないんですね
A:虐待してる親なんて、いっぱいいますからね
B:おる、おる
A:そんな最低の親ばかりいるこの時代で
B:はいはい
A:最近、娘をレイプした父親が無罪になる判決が2件続けてありまして
B:意味わかんない
A:だから今日は、子ども虐待のことを知ってもらいたい
B:ああ、いいんじゃないですか
A:(お客さんへ)この中で親に虐待された方はいますか?
B:どうなんですか?
A:いない、いない、いない、あ~、ほとんどいない
B:ゼロなんかな~? ほんと
A:たぶんいるんでしょうけど、隠れキリシタンみたいなもんでございますから
B:いや、そんなことないでしょ
A:あなたが父親からレイプされたら、「はい、僕が性的虐待された息子です」って手を挙げる?
B:そりゃ、挙げられないでしょ、恥ずかしくて
A:でしょ。虐待された子は、苦しくても黙るしかない
B:黙ってしまえば、相談件数の統計にも反映されない
A:なかったことにされてしまう
B:怖すぎる!
A:そう、あまりに深刻。だから、みんな目をそむける
B:みんなが目をそむけると、虐待された子も黙るしかない
A日本人は子ども虐待に関心が低いんです
B:確かに低いよな~
A:よかったら今日は、子ども虐待の基本だけでも覚えて帰ってください
B:ぜひぜひ
A:まず、子どもを虐待してるのは「実母」が全体の半数以上
B:子どもと一緒の時間が長いからね
A:「実父」と合わせた「実親」の割合は、虐待者全体の約9割
B:子ども虐待してるの、他人じゃなく親じゃん!
A:つまり、親権者が虐待してる
B:すごいなあ
A:しかも、親権は父母が独占してて、簡単には他人に渡せない
B:それじゃ、子育てを助け合うのも難しいね
A:虐待する親から子どもを救い出そうと保護したら、保護した人が誘拐罪で逮捕される
B:たまに事件として報道されてるね
A:これだけ言わせてください
B:なになに?
A:虐待された子はどこへ行く?
B:児童相談所
A:子どもは児童相談所がどういう場所かなんて、誰にも教えられてないですよねぇ
B:確かに
A:児相に保護されて児童養護施設に送られたらどうなる?
B:怖い親がいなくてハッピーでしょ?
A:約6割の高校生が大学に行く今日、施設に入ると進学率が1割ちょっとに激減する
B:施設の子には金がないもんね
A:虐待されたら保護されて施設に住みたい?
B:親元よりマシなら住みたいよ
A:施設に住みたかったら、児相に一時保護されなきゃだめだ
B:保護された後なら大丈夫?
A:一時保護の施設にも定員があるから、児相の判断次第だ
B:児相の方ですよね?
A:ああ、児相の人間だ
B:施設に住まわせてください
A:そんなに簡単には施設には住まわせない
B:いいじゃないですか
A:施設に愛がないとダメだ
B:愛はありますから
A:ダメだダメだ
B:お願いします
A:ダメだダメだ
B:お願いします
A:ダメだ
B:お願いします
A:では、日本で虐待相談が一番多い都道府県は?
B:大阪府
A:大阪の児童福祉司一人あたりの虐待相談の対応件数は?
B:年間で64
A:年間240日通勤するとして、1件の虐待相談にかけられる日数は?
B:およそ4日間
A:児童福祉司の仕事は、虐待相談のほかに?
B障害相談、非行相談、育成相談、その他の相談
A:職員を増やせばどうなる?
B:相談窓口が増えるから、増えた分だけ相談件数も増える
A:相談件数が増えたら、職員はどうなる?
B:また足りなくなる
A:増やすための人件費は?
B:政治家が議会で予算をつける
A:予算をつけて、職員を増やせば?
B:相談窓口が増えるから、増えた分だけ相談件数も増える
A:予算と相談件数のいたちごっこが続けば、虐待された子どもは?
B:さんざん虐待された後でないと保護されない
A:一時保護施設の一部はすでに定員オーバーだから?
B:通報が増えても、保護できない子どもが増えるだけ
A:一時保護施設を増やせばどうなる?
B:相談窓口が増えるから、増えた分だけ相談件数も増える
A:そもそも子どもが親に虐待されない仕組みを作らないと?
B:相談が増えるばかりで、虐待が減らない
A:虐待が減らないってことは?
B:子どもは永遠に虐待され続ける
A:このまま相談件数だけ増え続ければ?
B:児相の職員がますます働かされる
A:そのまま真面目に働き続ければ?
B:職員が過労死する
A:児相に10年以上勤続できた職員は何割?
B:たったの2割!
A:つまり、児相での保護は?
B:虐待防止にならない
A:ようこそ児童相談所へ!
B:あ~~! ありがとうございます、うれしいです

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●虐待=無罪に怒ってるなら、できることを始めよう!

 娘を性的虐待した父親を無罪判決にした件の続報は、このブログ記事に書いた。
 子ども虐待の問題を解決するためには、防止策に失敗し続けている学者や政治家、官僚に期待しても無理なことは、既にハッキリしている。
 この国では、子ども虐待の相談件数が約30年間も増え続け、一度も減らせなかったのだから。

 そこで、ここ数年、親に虐待されても必死で生き残ってきたサバイバー(=虐待サバイバー)自身によって、防止策を考えだそうという動きが全国各地で活発化している。

 一番カジュアルなのは、ネット上で参加者を募り、近所のカフェなどに集まって、虐待サバイバー100人が書いた本『日本一醜い親への手紙』を朗読する「毒親カフェ」(お茶会)だ。

 虐待サバイバー自身が虐待の深刻さを本に書いているので、読み上げるだけで誰にでも深刻さが伝わりやすい。
 こうした集まりは、学内や職場内でもできる。
 誰にでもできるカンタンなアクションなので、中高生でも大企業のCSR室でも試みてほしい。

 虐待サバイバーには、「より若い世代に虐待の恐ろしさを伝えたい」「虐待の苦しみから早めに救われてほしい」「仲間はいるよ」という強い思いから、人前で自分の体験を語れる人もいる。

 『日本一醜い親への手紙』を朗読するイベントを企画する学校・自治体・企業などがあった時、自分自身のオリジナルの「親への手紙」をその場で読み上げられる『親への手紙★公認朗読者』を現在、下記リンクで募集中だ。

 親から虐待されても必死に生き残ってきたサバイバーには、虐待がどれほど深刻なのか、どうやって生き延びてこれたのかを具体的かつ感情を込めて語れる価値があり、その価値は現金化できる資産といえる。
 だから、『親への手紙★公認朗読者』のプロジェクトでは、サバイバー自身が望む朗読謝礼を自己申告でき、収益にできる。

 さらに、日本の子ども虐待の現状をわかりやすく説明すると同時に、これまで児童福祉の専門家も指摘できなかった虐待防止策を紹介する講演を、僕は2017年から依頼を受けて続けている。

 この講演は、大学からの依頼もあるが、虐待サバイバーやメンヘラーが個人的に「地元で開催したい」とメールで開催方法を尋ねてきて実現する場合がほとんどだ。
 興味がある方は、下記のリンク記事を早めに読んでほしい。

 僕(今一生)は、ネットからの寄付を集めて2017年に『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』を出版したので、その年から『STOP! 子ども虐待  100 プロジェクト』を着々と進めている。
 なるだけ誰でもスグにできるようなカンタンなアクションを目指しているが、それはいつ僕が死んでも「これなら私でもできる!」と気づく人が増えてほしいからだ。

 誰でもできることを1人1人がやり始めれば、それは大きなうねりになる。
 何度も言うが、子ども虐待は、政治家に任せていては、いつまでも解決できない。

 虐待通告の件数が全国最多を5年も続けている大阪で、選挙に合わせて子ども虐待防止策を政治家に尋ねても、600人以上もいる政治家の中で回答できたのはたった3人(※4月14日時点)。

 娘を性的虐待した父親が無罪判決になった現実に、あなたが個人的に怒っているだけでは、同じ判決を出す裁判長が今後も出てくる。
 そうした時代状況を少しでも変えるために、動き出そう。
 その勇気とアクションは、同じ思いを持つ他の人たちを刺激する。

 53歳になる僕に残された時間は、さほど多くはない。
 しかし、40代以下の若い人たちには、時間も体力もある。
 動き出すなら、今じゃないか?
 きみには、きみが思う以上に、もっとできることがあるんだよ。

 とくに、東大生の2割しかいない女子学生には、上野千鶴子さんの入学式祝辞の言葉を忘れないでほしい。

「がんばろうにもがんばれない人、がんばる前から『所詮おまえなんか』『どうせ私なんて』と意欲をくじかれる人もいます。あなたたちのがんばりを、自分が勝ち抜くためだけに使わないで」
(全文はコチラ

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